F1への登竜門FIA-F3選手権に、今季からフル参戦する岩佐歩夢(ハイテックGP)。スペインでの開幕戦では予選19番手と予想外の順位に沈んだことが響いて、レース1は14位にとどまった。しかしレース2では14番手から7位まで順位を上げて、初ポイントを獲得した。そして再び19番手からのスタートとなったレース3は、15位まで追い上げてチェッカーを受けた。
「予選で手こずったのはまったくの想定外」としながらも、「レースペースでは上位勢と互角に戦える力ある」と、次戦以降の戦いに自信を見せた。
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──2レース目に、まずは初ポイントを獲得しました。
岩佐歩夢(以下、岩佐):結果としては14番手から7位まで上がりました。そこはよかったのですが、自分のドライビングの反省点もすごく出たレースでした。マシン自体は(レース1に比べて)かなり改善されて、ペースも悪くなかった。それで上位に上がっていけたのですが、プッシュしすぎてのミスが何度かあって、2回ほど順位を落としてしまいました。そこは改善点です。
でもミスしたこと自体には後悔していなくて、こうしたからダメだったんだということがはっきりわかっていますから、今後につながるレースだったと思います。
──DRSを使っての抜きつ抜かれつは初体験だったと思いますが、スムーズにこなせましたか。
岩佐:レース前から過去のレースを見たりして、こういう時はこういう展開でいこうとか、イメージは持っていました。そのイメージトレーニングがそのまま、レースで使えることが多かったですね。なので戸惑うことは、そんなになかったです。
──このレースを経て、自分としてはどれぐらい成長したと実感できていますか。
岩佐:そうですね。スタートの位置取りがレース1では悪くて、スタートの良さが活かせなかった。そこはレース2で、成長できたかなと。
──レース3では、オーバーテイクも2回披露しました。
岩佐:全体としては悪くない結果のレースでした。僕たちハイテックの3台は、2セットのニュータイヤを土曜日の2レースで使ってしまって、今日のレース3はユーズドで走りました。それに対し他のドライバーは、ほとんどがニュータイヤでした。ですので厳しい展開は覚悟していたのですが、そのなかで順位を上げることができました。そこはよかったです。
ただレース終盤、ユーズドでも彼らよりいいペースで走れていたのに、前のクルマをすぐに抜けなかった。やはりF3はダウンフォースが効いてるので、すぐ後ろについてる時の走らせ方は工夫の必要があった。特にこちらはユーズドでしたしね。それにしてももうちょっと早く抜くべきでした。そこは大きな改善点でした。抜いてからは後続を引き離して、最後まで安定して走れました。