レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.05.21 12:12
更新日: 2021.05.21 12:13

ETRCの2021年も受難の船出。5月の開幕戦イタリア・ミサノを10月まで延期すると決定

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


海外レース他 | ETRCの2021年も受難の船出。5月の開幕戦イタリア・ミサノを10月まで延期すると決定

 2020年は開幕の遅れからシーズン中のイベントキャンセル、そして最終戦中止によるシリーズ不成立という厳しい環境を経験したETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップだが、2021年暫定カレンダーで開幕戦に予定されていた5月22~23日のイタリア・ミサノ戦が敢えなく延期されることが決定。新たに10月の日付を与えることを決め、2年連続の厳しい船出となった。

 車重5.3t越え、最大排気量1万3000ccのトレーラーヘッドたちが覇権を争う、FIA欧州格式選手権のETRC。そのオーガナイザーを務めるETRA(トラック・レーシング・アソシエーション/Truck Racing Association)とFIA国際自動車連盟は、地元のレース主催団体と協議を重ねた上で2021年のシーズンオープナーを延期すると決断した。

 欧州全土では国単位の差異はあれどワクチン接種が進行する状況により、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の勢いはいくぶん収まりを見せつつあるが、5月22日から23日の予定日に通常どおりのイベント開催は難しいとの判断から、ミサノに対しては新たに10月16~17日の週末が設定された。

 これによりイタリア戦は2021年全7戦のシーズンフィナーレに位置付けられることになり、トップマニュファクチャラー『IVECO(イベコ)』の本拠地であることに加え、例年このイベントは欧州のトラック輸送文化とビジネス関係者が多く集うフェスティバルのような盛り上がりを見せるだけに「関係者全員がファンをトラックに呼び戻すことができるのを望んでいる」との期待も込められた。

「2020年(最終戦)のイベントをキャンセルしなければならなかった後、2021年シーズンのファイナルイベントとして、今年もヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップを開催できることを非常にうれしく思う」と語るのは、その“ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ”でマネージングディレクターを務めるアンドレア・アルバーニ。

「プロモーターやイタリアの各関係機関、そしてエミリア・ロマーニャ地方やAPTエミリア・ロマーニャ(観光協会)、ビジット・ロマーニャに感謝の意を表したい。そしてイベントの価値をサポートし、共有してくれたイタリア連盟ACIスポーツにも特別な謝意を捧げる」

 そのイタリアを代表するブランドで戦うシリーズ6冠の“帝王”ヨッヘン・ハーンは、さらに多くのタイトルへの渇望や、なぜファンがトラックレースに不可欠なのかについて、改めてシリーズ公式サイトを通じて発信した。

5月22日から23日の予定日に通常どおりのイベント開催は難しいとの判断から、ミサノに対しては新たに10月16~17日の週末が設定された
5月22日から23日の予定日に通常どおりのイベント開催は難しいとの判断から、ミサノに対しては新たに10月16~17日の週末が設定された
ETRCではどのイベントも、欧州トラック輸送ビジネスの関係者が多く集うフェスティバルのような盛り上がりを見せる
ETRCではどのイベントも、欧州トラック輸送ビジネスの関係者が多く集うフェスティバルのような盛り上がりを見せる

■次のページへ:「ファンはトラックレースの重要な一部分」と語る帝王


関連のニュース