レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.06.02 12:10
更新日: 2022.03.09 16:25

TCRヨーロッパ第2戦は地元戦でプジョー308 TCRが快進撃。クレーレ兄弟がパーフェクト達成

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


海外レース他 | TCRヨーロッパ第2戦は地元戦でプジョー308 TCRが快進撃。クレーレ兄弟がパーフェクト達成

 5月28~30日にフランス・ポールリカールで開催されたTCRヨーロッパ・シリーズ第2戦は、地元マニュファクチャラー製のプジョー308 TCRが週末を席巻。Team Clairet Sport(チーム・クレーレ・スポーツ)のテディ&ジミー兄弟が、ポールポジション獲得から揃って両レースを制するパーフェクトなレースウイークを送り、直前のBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)変更の好機を完璧に活かしてみせた。

 イベント前週の5月27日に、TCRを統括するWSCグループの技術部門から発表された最新のBoPでは、FK8ホンダ・シビック・タイプR TCRとともにプジョーの最低重量規定が変更され、ホンダは20kg軽減の1275kg、プジョーは10kg軽減の1225kgに。一方で注目を集めた開幕戦優勝車、新型ヒュンダイ・エラントラN TCRの数値的な変更は見送られたものの、ターボの最大ブースト圧を測定するマニホールド内のポイントが変更される措置を受けた。

 開幕戦表彰台でランキング3位につけたダニエル・ナジー(クプラ・レオン・コンペティションTCR)が、スポンサー契約の問題で第2戦へのエントリーを取り消す事態で幕を開けたポールリカールの週末は、プラクティスからそのプジョー勢が猛威を振るい、FP1でテディ&ジミー兄弟が早速最上位を占拠する。

 その勢いを持ち込んだ予選セッションでは、テディ・クレーレがSebastien Loeb Racing(セバスチャン・ローブ・レーシング/SLR)のメディ・ベナーニ(ヒュンダイ・エラントラN TCR)をコンマ1秒上回る2分12秒615のタイムで、堂々のポールポジションを確保した。

 シリーズ初優勝に向けレース1に挑んだテディはホールショットを奪うべく好スタートを切ったものの、その背後にずらりと4台が並んだSLRの1台、フェリーチェ・ジェルミニ(ヒュンダイ・エラントラN TCR)に加速勝負を挑まれる。

 ブレーキングゾーンに向け一瞬優位を得たかに見えたジェルミニだったが、ターンインを前に同僚の若手モロッコ人、サミ・タウフィク(ヒュンダイ・エラントラN TCR)とわずかに接触してバランスを崩すと、この間隙を逃さなかったテディが先頭を死守。

 続くターン2ではバトルのあおりを受けたベナーニともう1台のSLR、ニールス・ラングフェルド(ヒュンダイ・エラントラN TCR)がポールリカールの特徴的なランオフへとコースを外れ、最小限のロスながらも後退してしまう。

 これで漁夫の利を得たのが7番グリッドのジミー・クレーレ(プジョー308 TCR)と、予選8番グリッドと苦戦を強いられていた開幕レース1勝者のミケル・アズコナ(クプラ・レオン・コンペティションTCR)で、ともに3番手、4番手へといきなりのジャンプアップに成功する。

プラクティスからワン・ツーを決めたプジョー勢は、テディ・クレーレが予選ポールポジションを射止める
プラクティスからワン・ツーを決めたプジョー勢は、テディ・クレーレが予選ポールポジションを射止める
レース1のスタートでは、背後に並ぶSebastien Loeb Racing(セバスチャン・ローブ・レーシング/SLR)の新型ヒュンダイ・エラントラN TCRがプジョーに襲い掛かる
レース1のスタートでは、背後に並ぶSebastien Loeb Racing(セバスチャン・ローブ・レーシング/SLR)の新型ヒュンダイ・エラントラN TCRがプジョーに襲い掛かる
チームメイト同士で鍔迫り合いを演じたメディ・ベナーニとニールス・ラングフェルドだが、最後はパンクで決着
チームメイト同士で鍔迫り合いを演じたメディ・ベナーニとニールス・ラングフェルドだが、最後はパンクで決着

■次のページへ:レース2では弟ジミーがTCRヨーロッパ初優勝を飾る


関連のニュース