フォードとホールデンが鎬(しのぎ)を削るオーストラリア大陸最高峰のツーリングカー選手権、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップで、2020年からウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)に加入したチャズ・モスタートが、チームとの“複数年契約”に合意。2022年以降に発効する新契約を結び「ここはまるで我が家のようだし、なぜ家族の元を離れる必要があるんだい?」と語るほど、相互に強固な信頼関係が結ばれていることを強調する契約更改となった。
現在29歳でWAU在籍2シーズン目を迎えているモスタートは、スーパーカー昇格以降は一貫してフォード陣営のドライバーとして活躍し、ファルコンFG-Xやマスタング・スーパーカーのステアリングを握ってきた。
また、V8搭載のツーリングカーで戦うかたわら、GT3での耐久イベントやTCRツーリングカーにも意欲的に参戦し、今季のTCRオーストラリアではメルボルン・パフォーマンス・センター(MPC)の初代アウディRS3 LMSをドライブし、3連勝を含む12戦中5勝を挙げてランキング首位を独走する。
さらに直近のバサースト12時間では3年連続でBMWに乗った関係性もあり、2020年のデイトナ24時間ではアウグスト・ファーフスらとBMWチームRLLでM8 GTEのシートもシェアし、見事にGTLMクラス優勝も飾っている。
そんな多彩なドライバーも、2020年のRSCで初めてドライブしたホールデン・コモドアZBには苦戦を強いられ、シーズンを通して未勝利という厳しい状況に追い込まれた。しかし2021年は開幕から予選上位に喰い込むと、シモンズプレイン・レースウェイで開催された第3戦のタスマニア・スーパースプリントで、待望の移籍後初優勝を手にしている。
「ホールデン陣営のトップチームでもあるウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッドと、こうして複数年契約を結ぶことができて光栄だ」と、契約更新の喜びを語ったモスタート。