南米大陸を舞台とするTCR規定の新たなリージョン選手権、TCRサウスアメリカ・シリーズの初年度に向け、WTCC世界ツーリングカー選手権経験者でもあるぺぺ・オリオラがフル参戦を表明した。ブラジルのW2レーシングと契約を結び、勝手知ったるFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRをドライブすることが決まっている。
2020年はTCRヨーロッパにも参戦し、ブルータル・フィッシュ・レーシングでダン・ロイドとペアを組んだオリオラは、2021年には欧州から南米へと活動の舞台を移し、引き続きホンダのTCR車両で戦うことを決断した。
「今季ここまでは、いくつかのオファーが具現化しなかったから、個人的にとても複雑な気分で数カ月を過ごしたよ。でも僕は何週間もの間モチベーションを切らすことなく、この瞬間のために準備をしていたんだ」と語ったスペイン出身のオリオラ。
「ホンダ・シビックは昨季もドライブした経験があるし、この新シリーズ創設という新たな機会に際して、TCRサウスアメリカに挑むW2レーシングの力になりたいと思っている」
そう語ったオリオラだが、今週末に初開催の開幕ラウンドを控えるTCR規定採用の電動ツーリングカー選手権『PURE ETCR』に向け進んでいた契約交渉は、189cmという自身の高身長ゆえに成立しなかった、と明かした。
「ETCRに参戦したかったことは認めるが、こうしたリージョン選手権を含めた国際的なシリーズで争い続けることが僕の今の目標だ」と続けたオリオラ。
「身長のせいでレースシートを手にできなかったのは、これが初めてじゃない。ゴーカートで戦っていた時代からそれは起こっていたし、この身長のせいでツーリングカーのキャリアに集中し、F1の夢を見るのをやめたんだ」