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海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.06.20 19:45
更新日: 2021.08.27 13:48

レッドブル育成のドゥーハンが初優勝。岩佐歩夢は7位で3レース入賞を果たす【FIA-F3第2戦フランス レース3】

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海外レース他 | レッドブル育成のドゥーハンが初優勝。岩佐歩夢は7位で3レース入賞を果たす【FIA-F3第2戦フランス レース3】

 現地時間6月20日(日)、2021年FIA-F3第2戦フランスのレース3がポールリカール・サーキットで開催され、ジャック・ドゥーハン(トライデント)が初優勝。岩佐歩夢(ハイテックGP)は7位だった。

 レース1・2とは打って変わって雨模様となったポールリカール。気温22.3度、路面温度は26.2度のフルウエットコンディション。規定周回数は20周で、この週末もっとも多く選手権ポイントを稼ぐことが可能で、優勝者には25点が加算される。

 レース3のスターティンググリッドは予選結果がそのまま反映され、フレデリック・ベスティ(ARTグランプリ)がポールポジション。2番手にはデニス・ハウガー(プレマ・レーシング)、セカンドロウはビクトール・マルタンス(MPモータースポーツ)が3番手、ドゥーハンは4番手、岩佐は8番グリッドからの発進となった。

 全車ウエットタイヤを装着し定刻より5分遅れの18時45分にフォーメーションラップが開始。ウォータースクリーンを作りながら各車タイヤを温め、レース3がスタートした。

 ハウガーが良い蹴り出しを見せホールショットを奪う。少し出遅れたベスティは後方からのアタックを防ぎながら2番手でターン1へ。後方でも数台が並びかけるシーンも見られたが、滑りやすい路面を嫌ってかアグレッシブな走行は見せず、全車が1周目をクリアする。

 トップに立ったハウガーはクリアな視界も味方して、ライバルよりも2秒近く早い2分10秒台で走行。3周目には2番手ベスティに対して3秒以上の差をつけた。その直後にオリ・コルドウェル(プレマ・レーシング)が左フロントサスペンションを壊してリタイア。これによりバーチャルセーフティカー(VSC)が導入された。

 コルドウェルはマシンをエスケープ前に停車させておいたためマシン回収に時間を要さず、4周目からレースは再開。滑りやすい路面に足元をとられスピンするマシンが数台発生するも、上位勢は順位そのままに周回を重ねていく。

 6周目、ほぼ全車が前のラップよりも大幅にタイムアップ。見た目上でもウォータースクリーンが消え路面状況が改善されていく。乾きつつある路面にアジャストしたのが4番手を走るドゥーハン。トラクションを活かして最終コーナーを立ち上がり、前をいくマルタンスをホームストレートエンドで追い抜き3番手に浮上した。

 その直後、ローガン・サージェント(チャロウズ・レーシング・システム)がピットイン。スリックタイヤへの交換と思われるもマシントラブルのようで、8周目でレースを終えている。

 残り10周となった11周目、レコードラインが見え始め、2番手のドゥーハンは2分8秒685のファステストラップを記録。トップのハウガーとは2.204秒差に詰める。ライバル勢も2分8〜9秒台とペースアップするがドゥーハンはさらにペースを上げ、12周目にはハウガーと1.489秒差まで一気に詰め寄っていく。

 後方では岩佐が前を行く7番手アレクサンダー・スモリヤー(ARTグランプリ)との差を着実に詰め、13周目にスモリヤーがスリップした瞬間を見逃さずにオーバーテイク。順位をひとつ上げた。

 首位争いも白熱する。14周目の最終コーナーで2番手ドゥーハンが首位ハウガーのインに飛び込み前に出る。しかしハウガーは立ち上がり重視のラインを取っていたため、ドゥーハンは抜き返されてしまう。2台はテール・トゥ・ノーズの状態で周回を続ける。

 そして16周目、ドゥーハンはハウガーの追い抜きに成功しトップへ浮上。その後方では3番手争いも激化。カイオ・コレ(MPモータースポーツ)がマルタンスに追いつき、最終コーナーでオーバーテイク、表彰台圏内まで上りつめた。

 ドゥーハンはグリップが低下したマシンを巧みなステアリングさばきでゴールまで運び、初優勝となるチェッカーフラッグを受けた。クリーンなバトルを演じたハウガーが2位、マルタンスの猛追を逃げ切ったコレが3位表彰台。岩佐は7位でフィニッシュし3レースすべてで入賞を果たしている。

 なおレース2勝者で最後尾30番グリッドからスタートしたアーサー・ルクレール(プレマ・レーシング)は13位でフィニッシュ。レース1でも最後尾から12位フィニッシュしており、この週末でもっとも順位をあげたドライバーとなり、大器の片鱗をのぞかせた。

 ポイントランキングは、首位は66点のハウガー、2番手に60点のマルタンス、3番手は58点のドゥーハン、岩佐は15点で12番手となった。次戦オーストリアは7月2日〜4日に開催される。

■FIA-F3第2戦フランス レース3 暫定リザルト

Pos. No. Driver Team Time/Gap
1 4 J.ドゥーハン トライデント 20Laps
2 1 D.ハウガー プレマ・レーシング 1.551
3 18 C.コレ MPモータースポーツ 5.051
4 17 V.マルタンス MPモータースポーツ 7.237
5 5 C.ノバラック トライデント 14.245
6 7 F.ベスティ ARTグランプリ 17.942
7 11 岩佐歩夢 ハイテックGP 23.074
8 8 A.スモリヤー ARTグランプリ 24.883
9 9 J.マヌエル-コレア ARTグランプリ 25.549
10 10 J.クロフォード ハイテックGP 28.620
11 30 E.フィッティパルディ チャロウズ・レーシング・システム 34.198
12 26 C.ウィリアムズ イェンツァー・モータースポーツ 36.018
13 2 A.ルクレール プレマ・レーシング 39.013
14 25 J.エドガー カーリン 41.826
15 12 R.スタネ ハイテックGP 42.379
16 19 T.バン・デル・ヘルム MPモータースポーツ 44.394
17 24 K.フレデリック カーリン 45.339
18 27 J.ホガード イェンツァー・モータースポーツ 45.882
19 21 L.コロンボ カンポス・レーシング 47.672
20 14 M.ナニーニ HWAレースラボ 48.519
21 31 R.デ・ジェルス チャロウズ・レーシング・システム 48.859
22 15 O.ラスムッセン HWAレースラボ 53.917
23 16 R.ヴィラゴメス HWAレースラボ 54.660
24 23 I.コーエン カーリン 56.688
25 22 A.コルデール カンポス・レーシング 1’02.091
26 28 F.ウグラン イェンツァー・モータースポーツ 1’08.247
27 6 D.シューマッハー トライデント 1’08.525
28 20 P-ルイ・ショーべ カンポス・レーシング 2Laps
29 L.サージェント チャロウズ・レーシング・システム DNF
3 O.コルドウェル プレマ・レーシング DNF

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