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海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.06.29 08:46
更新日: 2021.06.29 08:48

イニシャルセッティングのパフォーマンス不足に苦しんだ佐藤琢磨。後半戦の巻き返しに手応えを掴む

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海外レース他 | イニシャルセッティングのパフォーマンス不足に苦しんだ佐藤琢磨。後半戦の巻き返しに手応えを掴む

 2021年シーズンはすでに後半戦に入っている。17戦の予定がトロントのキャンセルで16戦に減り、先日行われたロードアメリカが第9戦目で、残るは7戦だ。

 ポイントランキングトップは24歳のアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)で、2番手は21歳のパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)。

 どちらも今シーズン最多の2勝を挙げている。開幕から7戦で7人のウイナーが誕生し、そのうちの4人がキャリア初優勝だった。すでに9レースも行われたというのに、チャンピオンシップをリードしているのが25歳以下のドライバーふたりなのだから、アメリカで”いよいよインディカーも世代交代か”との声が上がるのも当然だ。

 ランキング6番手には20歳のリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)、7番手には第2戦セント・ピーターズバーグでキャリア4勝を挙げたコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)もいる。彼も22歳の若さだ。

 上記のドライバーたちが才能に恵まれていることに疑いの余地はないが、それ以上に出場チーム全体のレベルアップ、実力拮抗がインディカー・シリーズの混戦ぶりに拍車がかけられている。

 表彰台には第9戦までで13人が上り、そうできていないのはAJフォイト・エンタープライゼスとカーリンの2チームだけ。出場チームの実力伯仲ぶりは、史上最強のチーム・ペンスキーが9レースを戦ってもまだ1勝も挙げられていない点にも明らかだ。

 インディカー12シーズン目の佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング=RLL)、ここまでのハイライトはインディ500だった。

連覇に挑んだ第105回インディアナポリス500マイルレース
連覇に挑んだ第105回インディアナポリス500マイルレース

 予選15番手、決勝14位と結果だけを見れば芳しくはないが、レース序盤にしてトップ10入りを果たし、最終スティントでの優勝争いに照準を合わせて着々とセッティングをチューンアップして行く戦いを見せ、2連勝による通算3勝目も期待できる戦いぶりになっていた。

 残念ながら、レース終盤土壇場にRLLのピットが燃費セーブによる大逆転勝利を狙う大ギャンブルを選択。それが失敗したのだった。

「最後に戦わせてもらえなかったのが本当に悔しい」とレース後に琢磨は語った。

 彼が8番手周辺を走り続けていたのは、前にいるライバルたちを抜けないからではなく、最終ピットを少しでも遅らせ、フレッシュタイヤで優勝争いでの優位を獲得するために、最も燃費の良い環境を味方につけて走っていたからだったのだ。

 しかし、チームの作戦担当は、“抜けないなら作戦でひっくり返すしかない”という考えに囚われてしまった。

■常設ロードコースで大苦戦


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