DTMドイツツーリングカー選手権の2021年第2ラウンドが7月24・25日、ドイツのユーロスピードウェイ・ラウジッツ(ラウジッツリンク)で行なわれ、土曜日のレース1ではメルセデスAMG・チーム・ウインワードのメルセデスAMG GT3をドライブするフィリップ・エリスが、日曜のレース2では同じくメルセデス勢のメルセデスAMG・チームHRTのマキシミリアン・ゲーツが、ともにDTM初優勝を遂げた。
2020年までのClass1規定から、FIA GT3車両を用いたレースへと変貌を遂げた2021年のDTM。6月にイタリア・モンツァで開催された開幕ラウンドの後、本来は7月上旬に予定されていたノリスリンクでのレースがリスケジュールされたことで、このラウジッツリンク戦が第2ラウンドとなった。
今回のラウジッツリンクでは、限られた数ながら観客の入場が許された。また今回は、コースレイアウトが大きく変更され、トライアングル型オーバルのターン1部分を使用する、1周4,601mの超高速レイアウトで争われることとなった。
レース1の予選はシェルドン・ファン・デル・リンデ(ローヴェ・レーシング/BMW M6 GT3)、ケルビン・ファン・デル・リンデ(アプト・スポーツライン/アウディR8 LMS)が兄弟でフロントロウを独占。55分+1周で争われた決勝では、序盤にオーバル部分におけるクラッシュ車両の影響でセーフティカー(SC)が導入される展開にとなる。
このSCからのリスタートでエリスがケルビンをパスして2番手へと浮上する。上位勢ではトップを走るシェルドンが先にピットへと向かい、のちにエリス、ケルビンがピットへ。ピット作業を終えたグループではシェルドンが事実上のトップ、そこにエリス、リアム・ローソン(レッドブル・AFコルセ/フェラーリ488 GT3 Evo)が続く形となった。
残り18分というところで、エリスがシェルドンをターン1でパス。直後にローソンもシェルドンをオーバーテイクすると、エリスがそのままトップチェッカーを受けた。
「言葉もない。チェッカーフラッグを見た時、自分がこのレースに勝ったとは信じられなかった」と今季から参戦し、初優勝を飾ったエリスは述べている。
2位はローソン。3番目でチェッカーを受けたシェルドンは、他3台のマシンとともにピットストップ違反のペナルティで5秒のタイム加算という裁定を受け、リザルト上は9位となった。3位にはマイク・ロッケンフェラー(アプト・スポーツライン/アウディR8 LMS)が繰り上がっている。