8月6~8日にデンマークのコペンハーゲン旧市街で開催される、TCR規定採用の電動ツーリングカー選手権、PURE ETCR(ピュアETCR)第3戦に向け、シリーズで『アルファロメオ・ジュリアETCR』を走らせるロメオ・フェラーリ-M1RAがドライバー交代を発表。ステファノ・コレッティに代わりフィリップ・エングを起用するとアナウンスした。
オーストリア・ザルツブルグ出身で現在31歳のエングは、この新生EVツーリングカーの初年度シーズン残り期間で、ハンガリーのM1RAを実働部隊に迎えるアルファロメオ陣営に加入し『ジュリアETCR』のステアリングを握ることが決まった。
2006年に16歳でレースデビューを果たして以降、2007年には当時のフォーミュラBMW“ワールドファイナル”を制覇。2009-10年シーズンにはFIA F2選手権で優勝も飾っている。
その後、2011年からスポーツカー耐久やGTレースに転向すると、同じマシンを使用してポルシェ・スーパーカップとドイツを含むふたつの国内選手権を制し、この活躍を契機にBMWのファクトリー契約ドライバーとしての地位を勝ち獲った。
以降の実績は目覚ましいもので、スパ24時間で2勝を挙げているエングは、デイトナとニュルブルクリンク24時間でもクラス優勝を果たし、今季2021年のニュル24時間耐久では予選ポールポジションも獲得している。
また、Class1規定下のDTMドイツ・ツーリングカー選手権でも優勝を遂げ、ABBフォーミュラE選手権ではBMW i アンドレッティ・モータースポーツのリザーブドライバーとして電動モータースポーツの経験も積み重ねている。
「電動ツーリングカー選手権への参戦機会を得て、ロメオ・フェラーリのもとジュリアETCRをドライブできることを本当に楽しみにしているんだ」と意気込みを語ったエング。
「この電動FRサルーンは素晴らしい仕上がりに見える。初めてステアリングを握り、テストをして、コペンハーゲンでの最初のレースに向けて準備するのが待ち切れないね。この新しいシリーズでレースをすることにとても興奮しているし、僕とチームの双方にとって、成功を共有する経験になると確信しているよ」