9月25日(土)、2021年FIA-F2第6戦ロシアのスプリントレース1(決勝レース1)がソチ・オートドロームで開催され、ダニエル・ティクトゥム(カーリン)が優勝。佐藤万璃音(トライデント)は14位だった。
レース1は日本時間16時30分からスタートする予定だったが大雨により22時55分に順延。そのためレース2は開催されず、この週末は2レースで行われることとなった。
直前に行われたF1第15戦ロシアGP予選の開始20分前に天候がガラリと変わり、大雨から一転晴れ間が差し込む展開に。予選終盤ではスリックタイヤでのアタックが敢行されるなど路面状況が一気に回復した。
周回数は18周。ソチの天候は雲が多いものの晴れ間も見え、気温14.1度、路面温度15.7度。路面はドライだが濡れた部分も散見される。タイヤ交換の義務はない。全車がスリックタイヤを履いている。
予選トップ10にリバースグリッドが適用されるレース1ではダニエル・ティクトゥム(カーリン)がポールスタートに。2番手はユーリ・ビップス(ハイテックGP)、3番手にリアム・ローソン(ハイテックGP)、4番手はロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)、佐藤は20番グリッドから発進する。
レースはレコノサンスラップから波乱が発生。選手権2番手につけ7番グリッドスタート予定だった周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)がターン2進入でスピンしマシンをストップ。また13番手スタートのフェリペ・ドルゴヴィッチ(ユニ・ヴィルトゥオーシ)が突如姿勢を乱しバリアにクラッシュしマシンを大破。2台はスタートできずリタイアとなった。
そしてフォーメーションラップではエンツォ・フィッティパルディ(チャロウズ・レーシング・システム)が発進できずスタッフによってピットレーンにマシンを運ばれ19台でのスタートに。フォーメーションラップは2周行われ、ローリングスタートでレースがスタート。ティクトゥムがホールショットを奪い、上位勢に順位変動はなかった。佐藤は17番手で1周目を完了している。
首位ティクトゥムを0.614秒差で2番手ビップスが追いかける。しかしホームストレートでスリップストリームを使うも乾いたラインが1本しかないため、ブレーキングで濡れた路面を走るリスクが生じ追い抜きは難しい状況だ。
5周目、ベント・ビシュカール(トライデント)がターン16でスピンしコースオフ。マシンを再始動できずにリタイアとなり、マシン撤去のためバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入された。
VSCは6周目の途中から解除され全車加速。その直後3番手を走行していたローソンがシケインでウォールにマシンをヒット。左リヤサスペンションを壊してしまいエスケープにマシンをストップ。ふたたびVSCでの走行となってしまう。
トップ4はティクトゥム、ビップス、シュワルツマン、ジェイク・ヒューズ(HWAレースラボ)というオーダーでレースは9周目からリスタートした。
リスタート直後はヒューズがシュワルツマンを追い抜き3番手に浮上するも直後に抜き返されるなど接近した戦いを展開。その後方では最終コーナーからの加速を鈍らせた5番手テオ・プルシェール(ARTグランプリ)の隙を見逃さなかったユアン・ダルバラ(カーリン)が5番手浮上に成功している。
ハーフウエット路面にステアリングを取られるドライバーが後を断たず、残り4周となった15周目にはターン17で5番手を走行していたダルバラがスピンし大きく順位を後退。プルシェールが労せずして5番手を手に入れた。
ティクトゥムは一度も首位を明け渡さずポール・トゥ・ウインで今季2勝目を挙げた。またティクトゥムはここまですべてのレースウイークエンドでの表彰台獲得を継続している。2位にビップス、3位にシュワルツマン。佐藤は14位でレースを終えた。
ポイントランキングは153点のピアストリが首位をキープ。2番手に134点の周、3番手に123点のシュワルツマン、4番手は119点のティクトゥム、ビップスとプルシェールが同点の102点で5、6番手となっている。フィーチャーレースは日本時間9月26日(日)の17時20分からスタートする。
■FIA-F2第6戦ロシア スプリントレース1(決勝レース1) 暫定リザルト
Pos. | No. | Driver | Team | Time/Gap |
---|---|---|---|---|
1 | 5 | D.ティクトゥム | カーリン | 18Laps |
2 | 8 | J.ビップス | ハイテックGP | 4.422 |
3 | 1 | R.シュワルツマン | プレマ・レーシング | 6.638 |
4 | 22 | J.ヒューズ | HWAレースラボ | 8.894 |
5 | 10 | T.プルシェール | ARTグランプリ | 9.824 |
6 | 21 | R.ボシュング | カンポス・レーシング | 12.994 |
7 | 9 | C.ルンガー | ARTグランプリ | 13.669 |
8 | 11 | R.フェルシュフォー | MPモータースポーツ | 14.172 |
9 | 2 | O.ピアストリ | プレマ・レーシング | 14.921 |
10 | 12 | L.ツェンデリ | MPモータースポーツ | 17.268 |
11 | 17 | M.アームストロング | ダムス | 18.179 |
12 | 6 | J.ダルバラ | カーリン | 28.131 |
13 | 15 | G.サマイア | チャロウズ・レーシング・システム | 28.764 |
14 | 25 | 佐藤万璃音 | トライデント | 40.661 |
15 | 20 | D.ベックマン | カンポス・レーシング | 57.671 |
16 | 16 | R.ニッサニー | ダムス | 1’10.465 |
17 | 14 | E.フィッティパルディ | チャロウズ・レーシング・システム | 1’11.672 |
18 | 23 | A.デレッダ | HWAレースラボ | 1’33.339 |
— | 7 | L.ローソン | ハイテックGP | DNF |
— | 24 | B.ビシュカール | トライデント | DNF |
— | 3 | 周冠宇 | ユニ・ヴィルトゥオーシ | DNF |
— | 4 | F.ドルゴヴィッチ | ユニ・ヴィルトゥオーシ | DNF |