3月27日、2022年FIA F2の第2戦ジェッダの決勝レース2が、サウジアラビアのジェッダ・ストリート・サーキットで開催され、フェリペ・ドルゴヴィッチ（MPモータースポーツ）がポール・トゥ・ウインで今季初優勝。2位リチャード・フェルシュフォー（トライデント）、3位ユアン・ダルバラ（プレマ・レーシング）までが表彰台を獲得した。
スプリントレース（決勝レース1）とはうってかわりセーフティカーが一度も出動しないレースとなった。ポール・トゥ・ウインを決めたドルゴヴィッチは「完璧なレースだけでなく、完璧な週末だったよ」と振り返る。
「フリー走行、予選でトップタイムを記録し、スプリントレースでは表彰台、そして今回の勝利ということで、自分とチームのパフォーマンスにはとても満足しているんだ」
「チームは素晴らしい仕事をしてくれてマシンはすべてのセッションで最高だった。今週末のような状態を再現するのは難しいくらいにね。とはいえ今年は毎戦、このような状態になれるよう頑張るよ。本当に最高の気分だ、僕にとってもチームにとっても大きな自信になった」
側から見ればスムーズに見えたレース展開だが、実際はどうだったのかという質問に対し「そんなことはない」とドルゴヴィッチ。
「展開としてはスムーズだったと思うが、最初と最後のスティントではリチャードがかなりプッシュしてきた。このサーキットはすごく疲れるからハードにプッシュして、最後はなんとかトップに立てたんだ。そう楽なことではないよ」
「（チャンピオンに向けて）今回のレースは自信につながると思うが、気を引き締めていく必要がある。長いチャンピオンシップになるので集中力を高め、さらに上を目指さないとね」
今季2度目の表彰台となったフェルシュフォーも精魂尽きる勢いで全力を尽くしたことを明かしている。
「体力が消耗していたので、まだ実感が沸かないんだ。フェリペに挑み続けられた本当にいいレースだったよ、彼らのマシンはそもそも速くて、しかもこの週末は速かったからね。このコースを始めて走る僕にとってはいい仕事ができたと思うし、いいレースになった。またここに戻ってくることが楽しみだよ」
「序盤に少しミスをしてしまったんだ。プッシュしすぎて彼を捉えるのが早すぎて、すぐに追い抜くには距離が足りなかった。接近した次の周ではセクター1で近づきすぎて、結果的に1秒ロスしてDRSも使えなくなってしまった。僕の判断がうまくいかなかったんだ」
「それからピットストップやその前後、ピットインやピットアウトでタイムをロスしてしまい、最終的には追いつくことができなかった」
14番グリッドからピット戦略を活かして3位表彰台を獲得したダルバラは「とても満足だ。プレマは本当に素晴らしい車を用意してくれたし、昨年はワン・ツーを決めているからね」とコメント。
「予選が終わった金曜の夜はすごく落ち込んでいたんだ。正直なところあの順位にはびっくりだった。翌日にサーキットへ来ると、リヤが壊れていると言われ、トラブルの原因が判明した。おかげで精神的にもいい状態でレースに挑めたよ」
「おかげでこの週末を7位と3位で終えたことは、予選でのダメージを軽減することになったからね。だから最高の気分だ、3位は今日できる最大限の結果だと思う」
表彰台に上がれると思ったかという質問に対し、ダルバラは「正直言ってそうは思わなかった」と答えた。
「前方には速いマシンがたくさんいて、とにかく早く前に出ようと思っていたよ。クラッシュが多発しセーフティカーが出ると考えていたから最後まで生き残ろうとね」
「結果的にアクシデントもセーフティカーもなかったから、満足度は増したよ。うまくマネジメントして14番手から3位に上り詰めたのだから、間違いなくポジティブだ。さらにここから自分たちを進歩させていくことができるよ」
