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海外レース他 ニュース

投稿日: 2022.04.24 19:32
更新日: 2022.04.24 23:35

セーフティカー3回。荒れた一戦で佐藤万璃音が初表彰台の可能性見せるも11位【FIA F2第3戦イモラ レース2】

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海外レース他 | セーフティカー3回。荒れた一戦で佐藤万璃音が初表彰台の可能性見せるも11位【FIA F2第3戦イモラ レース2】

 4月24日、2022年FIA F2の第3戦イモラのフィーチャーレース(決勝レース2)が、イタリアのイモラ・サーキットで開催され、テオ・プルシェール(ARTグランプリ)が今季2勝目を飾った。日本勢の岩佐歩夢(ダムス)は5位、佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)は11位でチェッカーを受けている。

 第3戦決勝レース1のグリッドは、22日に行われた予選トップ10で決定され、ユーリ・ビップス(ハイテックGP)がポールポジションを獲得。2番手に岩佐が続き、今季2度目、フィーチャーレースとしては初のフロントロウに続いた。その後方、3番グリッドにジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)、4番グリッドにラルフ・ボシュング(カンポス・レーシング)と続いた。今季2度目の入賞を狙う佐藤は、22番グリッドからスタートを迎えることとなった。

 現地時間10時20分、気温14.7度、路面温度23.5度というコンディションのなか、35周の決勝レース2はスタートを迎えた。好スタートを決めて、タンブレロシケインをトップで通過したのは6番手スタートのロイ・ニッサニー(ダムス)だった。続いてラルフ・ボシュング(カンポス・レーシング)が2番手で続き、岩佐はスタートで順位をひとつ落とす結果に。

 そんなスタートのなか、デニス・ハウガー(プレマ・レーシング)とジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)と接触。弾みでハウガーの車両はピットレーンとコースを隔てるコンクリートウォールにヒット。このアクシデントでレース開始早々にセーフティカー(SC)が導入される。

6番手スタートのロイ・ニッサニー(ダムス)がレース前半をリード
6番手スタートのロイ・ニッサニー(ダムス)がレース前半をリード

 レースは5周目に再開された。しかし、その翌周の6周目にはポールスタートから4番手を走行していたビップスが、ビルヌーブコーナーでコースから飛び出し、そのままコントロールを失いウォールに接触。そのままコースサイドに車両を止めたことで、2度目のSCが導入されることとなった。

 SC導入のままタイヤ交換が可能となる8周目を迎え、上位勢を中心に各車続々とピットイン。ニッサニーがトップ、岩佐が3番手につけていたダムス勢は2台が同じタイミングでピットへ入ることとなり、ニッサニーのピット作業終了を待つこととなった岩佐は大きくタイムロス。実質5つポジションを下げることになった。

 10周目にふたたびリスタートを迎えると、ステイアウトを選択したユアン・ダルバラ(プレマ・レーシング)を先頭に、レースは中盤を迎える。12周目よりDRSが使用可能となり、各所で接近戦が繰り広げられた。

 そんななか、見た目上の5番手につけるジェイク・ヒューズ(ファン・アメルスフォールト・レーシング)に佐藤が接近。予選、そしてレース1と苦しい戦いが続いた佐藤が果敢にヒューズを攻め立てる姿に、国際映像も注目。そして15周目のタンブレロシケイン進入で佐藤がヒューズを攻略。見た目上の5番手に浮上し、今季2度目の入賞に向けて好ペースで周回を重ねた。

 20周目、タイヤ交換を終えたなかでのトップとなる10番手、残り9台がピットに入ればコース上でかわす必要なくトップに返り咲くはずだったニッサニーが、最終コーナーでオーバーランを喫し、ウォールにクラッシュ。そのまま惰性でピットロードへと進み、車両を降りた。これにより、22周目にバーチャルセーフティカーが導入されることに。

 ニッサニーのリタイアで、タイヤ交換組のトップはプルシェールに変わるなか、25周目にレースはリスタートを迎えた。残り10周を切り、ステイアウト組も続々とピットに入るが、いずれもニッサニーの前に出ることは叶わず。そんななか、残り3周となった32周目にリアム・ローソン(カーリン)が激しいクラッシュを喫し、VSCから3度目のSCへと切り替えられた。

 この時点でフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)、佐藤の2台はまだタイヤ交換義務を果たしておらず、32周目終わりのタイミングでピットに入ればドルゴヴィッチの大逆転勝利、さらに佐藤にとっては念願のFIA F2初表彰台も見えていたが、3度目のSC導入のアナウンスが出た時点で2台はホームストレートを通過しており、時すでに遅し。

 ドルゴヴィッチと佐藤は34周目にピットインし、それぞれ10番手、11番手でコースへ復帰、これでプルシェールがトップへと浮上する。SC先導のままファイナルラップを終え、プルシェールが今季2勝目を飾った。2位にエンツォ・フィッティパルディ(チャロウズ・レーシング・システム)が、3位にボシュングが続いた。

 2番グリッドスタートの岩佐は5位でチェッカーを受け、2レースぶりのポイント獲得。佐藤は11位に終わるも、今後の走りに期待を抱かせる走りを見せて、イモラの週末を終えた。

 次戦となる第4戦バルセロナは、5月20〜22日にスペインのカタロニア・サーキットで行われる。

34周目にピットインを敢行した佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)
34周目にピットインを敢行した佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)
今季2勝目を飾ったテオ・プルシェール(ARTグランプリ)
今季2勝目を飾ったテオ・プルシェール(ARTグランプリ)

■FIA F2第3戦イモラ フィーチャーレース(決勝レース2) リザルト/編集部集計

Pos. No. Driver Team Time/Gap
1 10 T.プルシェール ARTグランプリ 35Laps
2 22 E.フィッティパルディ チャロウズ・レーシング・システム 0.388
3 15 R.ボシュング カンポス・レーシング 0.729
4 12 C.ノバラック MPモータースポーツ 1.497
5 17 岩佐歩夢 ダムス 1.806
6 9 F.ベスティ ARTグランプリ 2.122
7 6 L.サージェント カーリン 2.592
8 23 D.ベックマン チャロウズ・レーシング・システム 3.229
9 2 J.ダルバラ プレマ・レーシング 4.191
10 11 F.ドルゴヴィッチ MPモータースポーツ 4.396
11 4 佐藤万璃音 ビルトゥジ・レーシング 4.893
12 24 J.ヒューズ ファン・アメルスフォールト・レーシング 5.044
13 7 M.アームストロング ハイテックGP 6.287
14 14 O.コルドウェル カンポス・レーシング 6.745
15 20 R.フェルシュフォー トライデント 7.271
16 21 C.ウィリアムズ トライデント 7.763
17 25 A.コルデール ファン・アメルスフォールト・レーシング 81.403
5 L.ローソン カーリン DNF
16 R.ニッサニー ダムス DNF
8 J.ビップス ハイテックGP DNF
3 J.ドゥーハン ビルトゥジ・レーシング DNF
1 D.ハウガー プレマ・レーシング DNF

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