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海外レース他 ニュース

投稿日: 2022.04.27 12:26
更新日: 2022.04.27 12:31

波乱の共通ハイブリッド新時代は、オープニングヒート勝利のトム・イングラムがリード/BTCC開幕戦

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海外レース他 | 波乱の共通ハイブリッド新時代は、オープニングヒート勝利のトム・イングラムがリード/BTCC開幕戦

 2022年から共通ハイブリッド機構を導入する世界初のツーリングカー・シリーズに変貌を遂げたBTCCイギリス・ツーリングカー選手権が、4月23~24日の週末にドニントンパークで開幕。ノーハンデの予選では今季より名門ウエスト・サリー・レーシング(WSR)とのジョイントチームで参戦するジェイク・ヒル(MBモータースポーツ・パワード・バイ・ロキット/BMW 330e Mスポーツ)が最速をマークし、日曜のレース3で3人目のウイナーに輝く快走を披露する。そして同日オープニングのレース1を制覇し、共通ハイブリッド時代の幕開けを飾ったトム・イングラム(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8・トレードプレイスカーズ.com/ヒョンデ[旧ヒュンダイ]i30ファストバック Nパフォーマンス)が、残るヒートでも2位、5位と安定した戦績を残して新時代の主導権を握っている。

 4月に入って以降、ドニントンパーククロフトを経て、スラクストンでのシーズンラウンチを兼ねた恒例“メディアデイ”を実施したBTCCは、複数年計画で準備を進めてきたコスワース・エレクトロニクス社製のTOCAハイブリッドシステムを組み込み、ついに新時代幕開けの日を迎えた。しかし直前にアナウンスされたハイブリッド機構の運用ルールは、従来のサクセスバラストを補完する意味合いも兼ね複雑高度化したものに。

 シーズン最初の公式セッションとなったプラクティス1では、新たにスウィンドン・パワートレイン社製のヒョンデ・ベース新開発エンジンを搭載するイングラムが。続くプラクティス2では“メディアデイ”でもトップタイムを叩き出したディフェンディングチャンピオン、アシュリー・サットン(NAPAレーシングUK/フォード・フォーカスST)が最速を記録するも、予選ではそのハイブリッド機構が思わぬ事態を引き起こす。

 開幕戦のクオリファイは今季ドライバーが各ラップ15秒のハイブリッド・エネルギーをフルに活用できた唯一のセッションとなるが、120km/h(75mph)以上で走行している場合にのみ利用可能な追加ブーストに対し、その速度に達する前にシステムをアクティブにすると、約2秒間の“ロックアウト”が発生する仕組みを取り入れている。

 その最大の犠牲者となったのがインフィニティからの電撃移籍を決めた王者で、彼のフォーカスSTはアタックラップのシケイン出口でハイブリッドパワーが失われまさかの失速。モーターベース・パフォーマンス移籍デビュー戦で、ポールポジション獲得の夢が潰える事態となった。

■次のページへ:僚友ダン・カミッシュのフォードは予選で炎上

シリーズ復帰組のダン・カミッシュ(NAPA Racing UK/フォード・フォーカスST)は、予選で炎上トラブルに見舞われる
ディフェンディングチャンピオン、アシュリー・サットン(NAPA Racing UK/フォード・フォーカスST)は予選でまさかの失速
今季より名門West Surrey Racing(WSR)とのジョイントチームで参戦するジェイク・ヒル(MB Motorsport powered by ROKiT/BMW 330e M-Sport/右)が自身初のポールポジションを獲得した


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