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海外レース他 ニュース

投稿日: 2022.05.06 17:04
更新日: 2022.05.06 17:05

ホンダのジャック・ヤング、アウディのフランコ・ジロラミと両移籍組が勝利/TCRヨーロッパ開幕戦

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海外レース他 | ホンダのジャック・ヤング、アウディのフランコ・ジロラミと両移籍組が勝利/TCRヨーロッパ開幕戦

 最高峰となるWTCR世界ツーリングカー・カップに次ぐ、TCR規定ツーリングカーの欧州格式リージョン選手権、TCRヨーロッパ・シリーズの2022年シーズン開幕戦が4月30〜5月1日の週末にポルティマオで開催され、今季よりシリーズ復帰を果たしたハルダー兄妹率いるハルダー・モータースポーツから参戦のジャック・ヤング(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が、オープニングヒートでのチームメイト対決を制してシリーズ初優勝を達成。

 続くレース2は、ホンダ陣営のPSSレーシングからアウディのトップカスタマー、コムトゥユー・レーシング移籍を決めたフランコ・ジロラミ(アウディRS3 LMS 2)が“議論を巻き起こす”勝負の末、移籍初戦での勝利を手にしている。

 2022年も引き続き強力な21台のエントリーリストが公開されたTCRヨーロッパ・シリーズは、ポルトガルが誇るテクニカルトラック、アルガルベで開幕のときを迎えた。水曜のテストセッションを経て迎えた公式練習では、今季も東欧に拠点を置く小規模チームから参戦のマット・オモラ(ヤニク・モータースポーツ/ヒョンデ・エラントラN TCR)と、イタリアの強豪からシリーズ復帰の元王者ジョシュ・ファイルズ(ターゲット・コンペティション/ヒョンデ・エラントラN TCR)が最速を分け合い、引き続きヒョンデ製サルーンが高い競争力を誇示した。

 しかし予選に入ると一転、その背後で虎視眈々と逆襲の機会を伺っていたホンダ勢が躍動し、昨季のTCRスペイン&イベリコ王者となったマイク・ハルダー(ハルダー・モータースポーツ/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が鮮やかにポールポジションを奪取。その僚友で今季もJASモータースポーツのドライバー開発プログラムに所属するヤングが続き、10番手のぺぺ・オリオラ(ブルータル・フィッシュ・レーシング/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)までわずか0.565秒差という僅差のセッションで先手を奪った。

 そのまま現地15時過ぎに始まったレース1は、フロントロウ発進のヤングがハルダーの背後からチャンスを窺うと、4周目のヘアピンでインサイドを刺し首位浮上に成功。危なげなく12周を走破して、ハルダーやニコラ・バルダン(ターゲット・コンペティション/ヒョンデ・エラントラN TCR)を従え、待望の初優勝を決めてみせた。

「スゴい展開だ! 僕らはこの1年間、長い間この瞬間を追い続けてきたんだ」と、歓喜の言葉を続けたヤング。「TCRヨーロッパ最初のラウンドで予選1–2を獲得し、レースで再びその結果を再現するなんて、これ以上のことを求めるのは不可能だよ」

 そんなヤングだが、僚友との勝負に際して実際は危機一髪の状況であったことも明かした。

「正直に言うと、アウトに膨らんだマイクを見てインサイドに飛び込んだが、僕の方もロックアップしてしまったんだ。うまくオーバーテイクするか、彼に衝突するか、イチかバチかみたいな状況に陥ったが、幸いにしてうまくいったよ」とヤング。

昨季のTCRスペイン&イベリコ王者となったマイク・ハルダー(ハルダー・モータースポーツ/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)と、僚友ジャック・ヤング(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)がレース1のフロントロウを占拠
昨季のTCRスペイン&イベリコ王者となったマイク・ハルダー(ハルダー・モータースポーツ/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)と、僚友ジャック・ヤング(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)がレース1のフロントロウを占拠
チーム内対決で前後を入れ替えたヤングが、TCRヨーロッパ初優勝。ニコラ・バルダン(ターゲット・コンペティション/ヒョンデ・エラントラN TCR)が3位に続いた
チーム内対決で前後を入れ替えたヤングが、TCRヨーロッパ初優勝。ニコラ・バルダン(ターゲット・コンペティション/ヒョンデ・エラントラN TCR)が3位に続いた

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