「南米最速、最高峰のFFツーリングカー選手権」ことスーパーTC2000(STC2000)の第7戦が、7月23~24日にサンタフェ州ラファエラに位置する超高速トラックで争われた。
恒例の土曜スプリントこそ新生アクシオン・エナジー・スポーツSTC2000のエース、リオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT)が制したものの、僚友マティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT)がポール発進を決めた日曜ファイナルでは、前戦スプリントで自身約1年ぶりの勝利を挙げたプーマ・エナジー・ホンダ・レーシングのファクンド・アルドゥソ(ホンダ・シビックSTC2000)が逆転勝利。
2位にはTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアのジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラSTC2000)が、3位には弱冠17歳のイグナシオ・モンテネグロ(ルノー・フルーエンスGT)が続き、ホンダ、トヨタ、ルノーがポディウムを分ける結果となった。
アルゼンチン国内で長きに渡り分断していたツーリングカー・シリーズが併合し、今回も“旧“TC2000との併催戦として実施された同イベントは、次週7月30~31日に同地で開催予定の人気シルエット選手権“トップレース”を含め、約1週間に及ぶ『ザ・スピード・ウイーク』として、最高速280km/h以上が予測されるオーバル戦が催された。
2018年以来のアウトドローモ・ラファエラとなったSTC2000も、プラクティスから僅差の展開となり、早朝の霧でディレイとなった土曜フリープラクティスは、今季デビュー7戦目にして史上最年少ポールポジションを獲得しているモンテネグロのルノーが最速をマークする。
しかし2番手には“伏兵”とも言うべきプライベーター、FDCモータースポーツから参戦するフランコ・ヴィヴィアン(シトロエンC4ラウンジ)が続き、3番手に今季TOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナ(TGRA)加入の18歳ホルヘ・バリオ(トヨタ・カローラSTC2000)と、早くも乱戦を予感させるフレッシュなリザルトとなった。
13時を回って日曜ファイナルのグリッドを決める計時予選が始まると、週末全体で15回と規定されたプッシュ・トゥ・パスの使用機会を含めた戦略も絡み、ここでアクシオン・エナジー・スポーツ陣営が組織戦を展開。
セッション早々からミラとモンテネグロ、2台のルノーが主導権を握り、1分21秒460を記録したミラが“Temple of Speed(スピードの殿堂)”でポールポジションを獲得。そこにモンテネグロも続き、3番手アルドゥソのホンダを抑えルノーが日曜のフロントロウを確保した。
そのまま15時にスタートが切られたスプリント戦は、予選トップ8リバースのグリッド順によりビビアンのシトロエン、ペーニャのルノーが最前列から発進すると、オーバルの特性やプッシュ・トゥ・パスの戦略も併せ、2台がファイナルラップまで毎周のようにポジションを入れ替えての優勝争いを繰り広げる。