現地時間9月9日、2022年FIA F2第13戦モンツァの公式予選がイタリアのモンツァ・サーキットで開催され、アルピーヌ育成ジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)が最速タイムを記録し、決勝レース2のポールポジションを獲得した。
ホンダ&レッドブル育成の岩佐歩夢(ダムス)は最終アタックでクラッシュを喫するも7番手。佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)は15番手で予選を終えている。
F1のフリー走行2回目終了後の現地時間18時30分、西陽が沈みゆくなか気温27.6度、路面温度33.5度というコンディションで30分間の公式予選はスタートを迎えた。
セッション開始10分のところでユーリ・ビップス(ハイテックGP)が1分32秒018をマーク。暫定2番手につけたローガン・サージェント(カーリン)を0.476秒引き離して暫定トップにおどり出る。
各車トラフィックを避けるべく、セッション前半から複数周回のアタックを敢行。セッション前半はビップスがトップのままかと思われた矢先、13分経過のところでドゥーハンが1分31秒965をマーク。ビップスを0.053秒上回り暫定トップに浮上する。
公式練習で16番手に沈んだ岩佐は、1分32秒902で暫定13番手。公式練習で17番手だった佐藤は1分32秒945で暫定15番手でセッション後半を迎えた。
全車がニュータイヤに履き替え、残り時間9分のところで、続々とコースイン。この時点で気温は26.8度、路面温度は32.1度と、セッション開始時よりも下がるなか、22台は最後のアタックに向かった。
コース上はいたるところで混雑を見せるなか、1周のウォームアップランを経て、セッション残り5分を切ったところから各車再びアタックラップへ。そんななか、岩佐はセクター2で31.0秒をマークし、全体ベストを更新。計時上の10周目に1分31秒878を叩き出し、ドゥーハンのタイムを0.045秒上回る。しかし、その直後、ふたたびドゥーハンが1分31秒641を叩き出し、ふたたびトップの座を取り戻す。
岩佐は残り1分50秒を切ったところで最後のアタックへ。セクター1で29.3秒と全体ベストを更新。セクター2も好タイムをマークし、このままいけば今季2度目のポール獲得かと思われたが、最終クルバ・アルボレート(旧称:パラボリカ)で岩佐のマシンのリヤが流れ、勢いそのままタイヤバリアにクラッシュ。岩佐は自力でマシンを降りているが、悔しがる姿が国際映像にも映し出された。
岩佐のクラッシュでセクター3にイエローが振られたまま、セッションは終了。ドゥーハンがトップを守りきり、決勝レース2のポールポジションを獲得した。2番手にリアム・ローソン(カーリン)、3番手にマーカス・アームストロング(ハイテックGP)が続いた。岩佐は7番手、佐藤は15番手となった。
決勝レース1のスターティンググリッドは予選トップ10がリバースグリッドで決定され、予選で10番手タイムを記録したメルセデス育成のフレデリック・ベスティ(ARTグランプリ)がポールを獲得。岩佐はレース1をセカンドロウ4番手で迎えることとなった。
なお、4番手タイムを記録したドルゴヴィッチだったが、最速タイムを記録した周はターン11(最終コーナー/クルバ・アルボレート)でイエローフラッグが振られていた。これにより、決勝レース1で5グリッド降格に加え、ペナルティポイント2ポイント加算という裁定が下された。
2022年FIA F2の第13戦モンツァのレース1は、日本時間11日1時(現地時間10日18時)から行われる。
■FIA F2第13戦モンツァ予選 正式結果
Pos. | No. | Driver | Team | Time |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | J.ドゥーハン | ビルトゥジ・レーシング | 1’31.641 |
2 | 5 | L.ローソン | カーリン | 1’31.767 |
3 | 7 | M.アームストロング | ハイテックGP | 1’31.834 |
4 | 11 | F.ドルゴヴィッチ | MPモータースポーツ | 1’31.845 |
5 | 20 | R.フェルシュフォー | トライデント | 1’31.859 |
6 | 2 | J.ダルバラ | プレマ・レーシング | 1’31.882 |
7 | 17 | 岩佐歩夢 | ダムス | 1’31.920 |
8 | 8 | J.ビップス | ハイテックGP | 1’31.969 |
9 | 6 | L.サージェント | カーリン | 1’32.023 |
10 | 9 | F.ベスティ | ARTグランプリ | 1’32.027 |
11 | 24 | D.ベックマン | ファン・アメルスフォールト・レーシング | 1’32.192 |
12 | 25 | A.コルデール | ファン・アメルスフォールト・レーシング | 1’32.348 |
13 | 15 | R.ボシュング | カンポス・レーシング | 1’32.352 |
14 | 10 | T.プルシェール | ARTグランプリ | 1’32.424 |
15 | 4 | 佐藤万璃音 | ビルトゥジ・レーシング | 1’32.452 |
16 | 22 | E.フィッティパルディ | チャロウズ・レーシング・システム | 1’32.455 |
17 | 21 | C.ウィリアムズ | トライデント | 1’32.652 |
18 | 16 | L.ギオット | ダムス | 1’32.854 |
19 | 1 | D.ハウガー | プレマ・レーシング | 1’32.913 |
20 | 14 | O.コルドウェル | カンポス・レーシング | 1’33.195 |
21 | 12 | C.ノバラック | MPモータースポーツ | 1’33.345 |
22 | 23 | T.カルデロン | チャロウズ・レーシング・システム | 1’33.625 |