2023年TCRサウスアメリカに全26台が参戦。新型トヨタ・カローラGRS TCRは6台がグリッドに

　創設3年目となる2023年のTCRサウスアメリカ・シリーズを主催するプロモーターは、1月23日付で今季より併催されるTCRブラジルとの共同声明にて、全26台の暫定エントリーリストを発表した。

　3月25〜26日にアルゼンチンで実施される開幕戦では、2022年のドライバーズ＆チームの両タイトルを獲得した、地元拠点のPMOモータースポーツ率いる8台全10チームが含まれ、注目の新型『トヨタ・カローラGRS TCR』は、既報のとおり6台の参戦が見込まれており、少なくとも3つの異なるチームの手によって本格参戦初年度のグリッドに並ぶことが明らかになった。

　ホンダ、トヨタの日本車勢に加え、クプラ、アウディ、ヒョンデ、プジョー、アルファロメオ、そして中国のリンク＆コーを含む8社のマニュファクチャラーが名を連ねるリストでは、こちらもアルゼンチンの有力チームで4台体制を敷くスクアドラ・マルティーノのFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRと、ブラジルからの新規参戦組となるトヨタ陣営のパラディーニ・レーシングが、レギュラーシーズンの完全なラインアップを発表した唯一のチームとなっている。

　そのトヨタ・カローラGRS TCRを開発し、正式なTCR認証取得に尽力してきたTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナ（TGRA）と、その母体であるトヨタ・アルゼンティーナは、どのチームよりも早く先陣を切るかたちでベルナルド・ラヴァーの起用を発表済みだ。

　アルゼンチンの国内最高峰シリーズであるTC2000（旧スーパーTC2000）で活躍を演じるドライバーをエースに据えたが、トヨタ・チーム・アルゼンティーナとして残るあと1台のシート候補には、パイロットシーズンで2勝を挙げるなど、開発ドライバーとして確実な戦果を残してきた18歳のホルヘ・バリオや、同じくTOYOTA GAZOO Racingラテンアメリカの顔として、ブラジルでも実績を重ねるマティアス・ロッシらの起用が有力視されている。

　そしてディフェンディングチャンピオンのPMOモータースポーツは、タイトルを獲得したリンク＆コー03 TCRをさらに1台追加した4台体制とし、そのうえで4台のプジョー308 TCRをサテライトチームの位置付けでエントリーさせる大所帯となる。

　また、ブラジルを本拠地とする3チームはそれぞれ異なるモデルの2台体制でエントリーし、コブラ・レーシングチームはアウディRS3 LMSを続投、同じく初年度のシリーズ王者でもあるW2 プロGPはクプラ・レオン・コンペティションTCRを継続、そしてスクーデリア・キアレッリはヒョンデ・エラントラN TCRを投入し、トヨタ系チームとして残る1枠は、まもなく詳細が明かされるブラジル系チームとされている。

■2023年TCRサウスアメリカ・シリーズ暫定エントリーリスト（1月23日付）