F1アカデミーが2023年の開催カレンダーとレースフォーマットを発表
女性ドライバーのみが参加する新たなレースシリーズ『F1アカデミー』が、2023年シーズンの開催カレンダーとレースフォーマットを発表した。
F1アカデミーは、才能ある若い女性ドライバーが、FIA F3、FIA F2、F1といったシングルシーター・シリーズのなかでステップアップしていくことを支援することを目的として新設された。
低予算での参戦を可能にすることを目指す同シリーズは、1台につき15万ユーロ(約2000万円)の補助金を出し、ドライバーが同額を用意し、各チームが残りの予算を負担する仕組みとなっている。使用されるシャシーはタトゥースT421で、オートテクニカが165馬力のターボエンジンを供給、タイヤはF1と同じくピレリが使用される。
2023年シーズンは7大会が実施され、1大会3レース制で合計21レースが行われる。4月28日〜29日にオーストリアのレッドブル・リンクで開幕を迎えると、バレンシア(スペイン)、バルセロナ(スペイン)、ザントフォールト(オランダ)、モンツァ(イタリア)、ル・キャステレ(フランス)とヨーロッパラウンドが続き、最終戦はアメリカGPのサポートイベントとしてオースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される。
各ラウンドのレースフォーマットは、40分間のフリー走行2回を経て、15分間の予選が2回実施される予定だ。予選1回目でレース1のグリッドを、予選2回目でレース3のグリッドを決定する。それぞれのセッションでポールポジションを獲得したドライバーには2ポイントが与えられる。そしてレース2のグリッドは、予選1回目の上位8名のドライバーのリバースグリッドで決定され、9位以下は予選1回目の順位のままレース2のグリッドに並ぶことになる。
決勝レース1と決勝レース3は30分間で行われ、優勝者は25ポイントを手にする(入賞は上位10台)。決勝レース2は20分間で行われ、優勝者は10ポイントを手にする(入賞は上位8台)。そして、各レースでァステストラップを獲得し、かつ10位以内に入ったドライバーには1ポイントが与えられることとなった。
F1アカデミーのゼネラルマネージャーを務めるブルーノ・ミッシェルは、「F1アカデミー初年度のカレンダーを発表することができ、とてもうれしく思う。我々の目標は、できるだけ多くのグランプリコース、そしてドライバーにとって大きな挑戦となるようなサーキットでレースをできるようにすることだった。チームはこれらのサーキットを熟知しているから、若い才能を持つドライバーたちが素早く技術を習得できるようサポートすることができるだろう」
「F1アカデミーはF1と併載して開催されると発表していたので、オースティンで開催されるアメリカGPの一部として、F1パドックとアメリカの観衆の前で、最初のシーズンを締めくくることができるのは素晴らしいことだ」
なお、ブルーノ・ミッシェルは第6戦ル・キャステレと第7戦オースティンの間にかなり期間が開いたことについて、「物流コストを削減するために、クルマと機材を船で送るからだ」と説明している。
また、F1アカデミーは、2023年に15日間のテストを予定。最初のテストは開幕前の4月11〜12日にバルセロナで開催される。その後のテスト日程については、追って明らかにされる予定だ。