更新日: 2023.04.07 13:45
強豪PWRレーシングが参戦発表。STCC電動化初年度にダールグレンを伴い3台の『クプラ・ボーン』を投入
今季2023年より完全電動化を表明し、新たにBEVシリーズに生まれ変わるSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権に向け、強豪PWRレーシングが大トリでの参戦体制を発表。シリーズコミット表明4番目、かつ最後のチームとして“4冠”エースのロバート・ダールグレンを擁し、引き続きCUPRA(クプラ)ブランドを代表して新型EV『CUPRA Born(クプラ・ボーン)』の3台体制で挑む。
すでに参戦表明済みのエクシオン・レーシングと『BMW i4』を筆頭に、新興チーム・オートラウンジ・レーシングはフォルクスワーゲンの電動ブランドから『ID.3』を、同じくブリンク・モータースポーツは『テスラ・モデル3』の投入をアナウンスしているが、予想どおりPWRも“セアト・ディーラー・チーム”として戦ってきた歴史も踏まえ、引き続きクプラとともに、この新時代のチャンピオンシップタイトル獲得を狙うと宣言した。
2017年に加入したエースであり、TCR規定導入以降の6年間でチームとともに通算4回のチャンピオンを獲得する“絶対王者”に君臨したダールグレンも「僕が参加した17回のSTCCシーズンの中で、2023年は間違いなく最も楽しみにしているシーズンだ」と意気込みを語った。
「僕はこれまでのSTCCで3つの異なるレギュレーション(スーパー2000/TTA/TCR)を経験してきたが、今季導入が決まった電動化の規則は、間違いなく最もエキサイティングだ」と続けたダールグレン。
「このクルマはドライバーとしての僕らに非常に高い要求を課すと同時に、観客により多くのエンターテイメントを提供する。STCCではいつものように、競争はとても激しく、結果への期待を言うのは難しいけれど、僕は勝利以外の目的でドライブすることはないよ」
チャンピオンが語るように今季のSTCCでは、そのPWRレーシングが運営する研究開発部門『EPWR』社が開発した電動パワートレイン“Kit(キット)”を組み込んだ車両が使用され、最高出力550PS想定のモーターにより0-100km/hは3秒以下、最高速も300km/hをマークする。
そのリヤ駆動のキットには800Vの高電圧を利用する45kWhのリチウムイオンバッテリーの搭載が予定され、サプライヤーには元WRCドライバーのマンフレッド・ストール率いる技術企業STARD(ストール・アドバンスド・リサーチ・アンド・デベロップメントが指名されている。