2023年のNTTインディカー・シリーズは第16戦ポートランドでチップガナッシ・レーシングのアレックス・パロウが通算2度目のドライバーズタイトルを決め、残すは今週末の最終戦のラグナセカのみとなった。

 ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイでの第15戦から3週連続で開催となっているインディカー。この期間に2024年のドライバー移籍も多く発表となった。

 今シーズンはオーバルレースのみの出場となったチップガナッシ・レーシングの佐藤琢磨は、ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイでの第15戦で2023年のレースを終えた。

 その週末には、これで最後のインディカーのレースになるのでは?と報道するアメリカのメディアがいる一方で、琢磨には来季のインディ500に向けていくつかのオファーがあるとするメディアもいた。
 
 来季のシートが次々に埋まる中、佐藤琢磨の去就はどうなるのか? 日米メディア共通の疑問であったが、それらしい明確な結論は、リタイアで終わった第15戦終了後には得られなかった。

 レースを終え、ホンダ・レーシング・スクール(HRS)とF1日本GPに向けて日本に帰国した琢磨に、今季の振り返りと来季に向けての状況を聞いてみた。
 
ーーワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイでのレースで今季のすべてのレースが終わりましたが、2023年を振り返っていかがですか?

「結果としてはインディ500の7位が最上位で、思い描いていたような結果が残せませんでした」

「今年はいろいろなオファーの中から、多くの皆さんの協力があって、チップ・ガナッシからオーバル参戦というプログラムを選びました。もちろんインディ500で3勝目を目指すことメインに据えたプログラムでしたけど、結果には繋がりませんでしたね」

ーーうまく結果につながらなかった要因はなんでしょう?

「チップ・ガナッシのチームは、毎年インディ500でもチャンピオンシップでも上位を争うチームですから、そこに迷いはなかったです。けれど、僕自身フルシーズンを戦わない年は初めてでした」

「マーカス・アームストロングと11号車のクルマをシェアする形でしたから、僕のクルマだけど、僕のクルマじゃないみたいな(笑)。そんな感じはありました」

「もちろんエンジニアもクルーもレースの時は100%僕のために働いてくれるんですけど、彼らは次のレースの準備もしなきゃいけないし、エンジニアも次のレースを考えなくちゃいけない。スポット参戦は、スポット参戦の難しさがありました。これは今年やってみるまでわからなかった」

ーーそんな中で今年最後のレースに臨んだわけですが……。

「コクピットに座る時に“これがインディカー最後のレースになる……”という気持ちにはならなかったですね。確かに来年のことが何も決まっていない状態だから、クリアにはなっていないと言えばその通りですけど、もうこれが最後という気持ちではなかったです」

「でも、チップ・ガナッシのこのメンバーでやるのは最後だったから、良い結果出して彼らの気持ちと仕事に報いたかった。そういう心残りはあります」

今季ラストレースとなったワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ戦はリタイアに終わる
今季ラストレースとなったワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ戦はリタイアに終わる

■来シーズンの去就と琢磨の想い

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