更新日: 2018.02.17 08:26
ロータス小松礼雄コラム:モナコ、予選アタックの新セオリー

ロータスF1チームで昨年、ロマン・グロージャンを担当していたレースエンジニアの小松礼雄氏。今シーズンはチーフエンジニアに昇格してグロージャン、そしてパストール・マルドナドの2台のマシンでF1を戦います。
今季の躍進著しいロータスチーム。上位3つのワークスチームに次いで、4~5番手を争うパフォーマンスを見せていますが、ここ数戦はポイントを獲得するもトラブルやアクシデントが多発してしまい……。現場でエンジニアリングをまとめる小松氏は、どのようにモナコの週末を振り返るのでしょうか。
さらには、ロータスE23とコースレイアウトの相性が良さそうな次戦、カナダGPの展望もお伺いします。
F1速報サイトでしか読めない、完全オリジナルコラム、第8回目の一部をお楽しみください。
————————————————-
ドライバー優先で考えるモナコの攻め方
ぐるぐる走り続ける予選アタックのセオリー
モナコのレースはパストールのクルマが壊れてポイントが獲れず、逆にザウバー、トロロッソとフォース・インディアがポイントを獲ってしまったので、コンストラクターズポイントでザウバーに離され、トロロッソには1点差に迫られ、フォース・インディアには逆転されてしまいました(1ポイント差でランキング7位に後退)。クルマの信頼性の問題であのような結果になるのは、当たり前ですけど、非常に良くない状況です。細かいことは言えませんがこれも資金不足と無関係ではありません。
クルマのパフォーマンスとしては、パストール(マルドナド)は少なくとも8位でフィニッシュできる速さがあったと思います。ロマン(グロージャン)も速さの面では、パストールに近いものがありましたが、バルセロナでのギヤボックスの問題で5グリッド降格があったので、その時点でポイント圏内での完走は厳しい目標でした。
実際のレースでは一時10位を走っていましたけど、それはパストールを含め、前の人がいなくなったからなので……。モナコは16番グリッドからのスタートでは普通はポイントは獲れません。ロマンはぶつけられる前には10位まで順位を上げたわけですが、今回はあれ以上の結果はないでしょうね。