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F1ニュース

投稿日: 2009.12.15 00:00
更新日: 2018.02.15 16:57

「バジェットキャップを実行していればメーカーの撤退は防げた」とモズレー


 FIA前会長、マックス・モズレーは、自らが推進していたバジェットキャップ案について自分が自動車メーカーのトップに説明し、理解を得ていれば、BMWとトヨタがF1から撤退する事態にはならなかったかもしれないと述べた。

 今年7月にはBMWが、シーズンオフにはトヨタがそれぞれF1撤退を表明した。チーム側はモズレーが提案していたバジェットキャップ案を拒否、FIAとの対立の中で独自シリーズ立ち上げの動きをちらつかせるところまで状況は悪化したものの、最終的にはチームは自らのコストカット案に合意し、FIAとの紛争は終結した。しかしその後、結局ふたつのメーカーが撤退を決めたことで、モズレーは、自分が自らのバジェットキャップ案を自動車メーカーのトップに説明していれば、撤退は避けられたはずだと主張した。

「おそらく私の側にひとつ大きな過ちがあったのかもしれない」とモズレーは、デイリー・テレグラフにおいて記している。
「3月と4月のWMSCの決定の間の期間にそれぞれの自動車メーカーのCEOを訪ねて、我々がやろうとしていることとその理由について説明すべきだった。私がそれをしていれば、BMWは我々の元に残ったはずだし、もしかするとトヨタもそうかもしれない」
「BMWとトヨタ(そしてホンダ)を失ったのは残念なことだ。なぜならそれは不必要なことだったからだ」

 モズレーは、自らが提唱してきたバジェットキャップは将来復活する可能性があると主張し、大手自動車メーカーが1年間の間に次々にF1を去ったという事実は、コストカットがF1の将来にとって重要であることを示していると述べた。
「コストキャップ案はFOTAに強硬に抵抗されたが、これがなければF1に新規チームが参入せず、グリッドに12台とか14台のマシンしか並ばない事態に陥っただろう。FOTAの理性的な人々が、その時起こっていることが全く目に入らず、成功の見込みのないビジネルモデルのための戦いの準備をしていたことは、極めて異常なことだ」
「2008年1月11日、パリで行われた会合では(フェラーリ以外)すべてのチームプリンシパルがコストキャップに原則としては合意していた。FOTAもこれを受け入れていれば、自動車メーカーのF1撤退が避けられていた可能性は高い。その後、チームのCFOが4カ月にわたって何度も会議を繰り返し、詳細にわたって分析が行われた。コストキャップが復活するのは間違いない。おそらくは資金制限協定のように形を変えてね。これは、真の技術上の自由を確保した上で、健全でコンペティティブなF1を実現するための必須条件である。ひとつかふたつのチームが非常に裕福なスポンサーを有している場合はなおさらだ」