更新日: 2018.02.17 08:19
【決勝無線】表彰台を奪え! レッドブルの賭け
なかなか浮上できないレッドブルに、モナコで千載一遇のチャンスがめぐってきた。首位から転落したルイス・ハミルトンを攻略すれば、表彰台に上がれる。セーフティカーを機にスーパーソフトタイヤに交換したダニエル・リカルドは、僚友ダニール・クビアトに道を空けてもらい、終盤に賭けた。無線交信から、彼らの戦いをお伝えしよう。
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「後ろのダニエル(リカルド)は新しいタイヤを履いていて、違う戦略だ。いいな?」
73周目、ダニール・クビアトに無線が飛んだ。担当レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーズから“チームオーダー”の発令だ。
マックス・フェルスタッペンの事故によるセーフティカー導入で、フレッシュなスーパーソフトタイヤに交換したばかりのリカルドには勢いがあった。71周目のレース再開と同時に5番手のキミ・ライコネンを追いかけ、72周目のミラボーでインに飛び込み、左フロントタイヤをライコネンの右リヤに接触しながらも前に出た。
「見たか? (リカルドが)僕を押し出した! これが許されるなら最高だな!!」
ライコネンは無線で怒りを露わにし、リカルドとの一件は審議対象となったが、ペナルティが科せられることはなかった。
「楽しかったよ! 僕は自分が終盤にアタックすべきポジションにいることはわかっていたし、おかげでレースをエキサイティングなものにできたと思う。リスタート直後にキミの様子を見ていたらターン5でタイヤをロックさせていて、接近できたんだ。だから、その次のラップで仕掛けた。確かにギリギリだったけど、モナコでは接触なしにオーバーテイクすることは難しいし、2台ともコーナーを抜けることができた。楽しんだよ」とリカルド。