更新日: 2018.02.17 13:23
インサイダーに聞く「新車の手ごたえ」メルセデス編
2016年は短期集中となった開幕前の合同テスト。忙しい時間の合間を縫って、数チームの関係者に2016年ニューマシンの手ごたえを聞いた。まずは王者メルセデス、チームマネージャーのロン・メドウが語る。
──テストは順調に見えました。
「そうだね。最終日にギヤボックスに問題が出て赤旗を出した以外は、ほぼトラブルフリーだった。もちろんテストは時間があれば、あっただけ走りたいから、これで満足ということはないがね」
──今回のテストでメルセデスが最も重視していたことは?
「信頼性!! だから、とにかく走って走って走らせた。クルマは問題なかったけど、ドライバーに負担がかかりすぎて、1回目のテストの3日目からはプログラムを変えて、ひとり1日ではなく、午前と午後でドライバーを交代したほどだった」
──昨年までも信頼性はありました。なぜ、そんなに心配しているのですか。
「今年は昨年より2レース増えて年間21戦となるため、パワーユニットの年間使用基数も昨年より1基増えて5基となる。そうなると1基あたりのマイレージは4.2グランプリだ。昨年が4.75グランプリだったから、いくぶん楽になる。しかし、それは年間21戦が行われた場合だ。まだアメリカGPの開催は条件つきとなっている。もしアメリカGPがなくなれば年間4基となり、1基あたり稼がなければならないマイレージは5グランプリと昨年より増えるんだよ。1グランプリで走る距離は、だいたい800km。我々はパワーユニット1基で5グランプリぶん、約4000km走っているんだ」
──だから1回目のテストで3100km走ったパワーユニットを、2回目のテストでも引き続き使い、171周(796km)を走ったところで交換したんですか。
「ご想像におまかせするよ」