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F1ニュース

投稿日: 2013.11.05 00:00
更新日: 2018.02.16 19:51

エフワン見聞録(17):スーパーアグリ再演の意義


 鈴木亜久里率いるスーパーアグリが再び世界へ飛び出していく。同F1チームの盛衰を見てきた私としては、鈴木の再挑戦を放っておくわけには行かず、スーパーGT最終戦が行われたツインリンクもてぎで鈴木を直撃、話を聞いた。ただ、断っておかなければならないのは、スーパーアグリの今度の世界挑戦はF1ではなくフォーミュラE。来年から始まるFIAによる電気自動車(EV)の世界選手権だ。

 FIAフォーミュラE選手権は、2014年9月から年をまたいで最初のシリーズが幕を開ける。初シーズンは2014年9月から2015年6月までの10戦で行われ、開催地はロンドン、ベルリン、ローマ、モンテカルロ、ロサンゼルス……など主要国の大都市公道レースとなる。大都市で公道レースとして行われる理由は、都市部の大気汚染問題への対策などを訴えるためで、開幕戦の行われる中国・北京などは、まさに打って付けの場所と言えるだろう(中国当局の受け取り方、大気汚染への取り組み姿勢にもよるが……)。

 鈴木亜久里にこのフォーミュラEへの参戦を決めさせたのは、かつてスーパーアグリF1チームで働いていたマーク・プレストン。彼は現在イギリスでカーボンコンポジットの会社「フォームテック・コンポジット」を経営しており、自動車業界、モータースポーツ界、航空産業界にパイプを持っている。そのプレストンがフォーミュラEに興味を持ち、鈴木に声をかけてきたのだ。「技術的なことはこちらでやります。チームとしての参戦をぜひ亜久里さんのところでお願いしたい」と。