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国内レース他ニュース

投稿日: 2011.10.16 00:00
更新日: 2018.02.16 05:28

シビック最後の王者は谷口が獲得。トモアキが優勝


 シビックインターシリーズの2011年最終戦がツインリンクもてぎで行われ、劇的な展開の末にトモアキが優勝を飾ったものの、6位でフィニッシュの谷口信輝がシリーズ最後のチャンピオンを獲得した。

 予選は雨に見舞われ、ここでポールポジションを谷口信輝が獲得。1000分の2秒差で太田侑弥が続き、3番手に菊地靖がつけた一方で、谷口とタイトルを争い合うトモアキは6番手に留まっていた。

 日曜日の決勝レースは、スーパーGTのフリー走行後に行われ、グリッドにマシンが並んだ段階では雨もやんでおり、上位陣のほとんどがスリックタイヤに交換する。だが、それから間もなく小雨が降り出した!

 その雨はやがて止むのだが、再び濡れた路面はオープニングラップにとんでもないドラマを生み出すことになる。スタートを決めた谷口ながら、その後のペースが上がらず。もちろん、他のスリックタイヤ組も苦戦を余儀なくされる中、なんとトップで戻ってきたのは予選12番手だった井出有治!「スリック組のペースが上がらなくて、残りのレイン組が詰まっているうちにトップに立てました」と語る井出は、やはりレインタイヤを履いている高島登ともに、後続を一気に引き離していく。

 一方、1周目こそ2番手につけた谷口ながら、「原因は分からないけど、全然クルマがイケていなかった」と、なおもペースアップが許されず、徐々に順位を落としてしまう。スリック組のトップは太田で、これに続いたのが北野浩正とトモアキ。しばらくは団子状態が続いたものの、スリックとレインのタイム差が逆転し始めた9周目に、まずトモアキがこの集団の先頭に。そして、残り5周にトップとの15秒差を詰めにいく。

 最終ラップにはトモアキは井出の背後につけ、ヘアピンでインを刺し、ダウンヒルストレートで並走。そして90度コーナーでトモアキはついにトップに立つ。ところが、その直後のビクトリーコーナーで、2台は接触! なんとか立て直して井出、トモアキの順でフィニッシュとなった。

 だが、この接触が危険行為として、井出にはペナルティが科せられ8位にダウン。その結果、谷口がひとつ順位を上げて6位となり、チャンピオンを獲得することとなった。昨年も同ポイントで並びながら、シビックレース独自の規定により、ランキング2位に甘んじただけに第一声が「今年はもう、ここから変動はないよね?」と谷口。さらに「こんなに苦しんで決めるとは思ってもみなかったよ」とも語っていた。この結果が、果たしてスーパーGTにも影響をもたらすか、気になるところだ。

 なお、シビックレースは『ホンダエキサイティングカップ ワンメイクシリーズ』としては、これが最後の戦いとなったが、シビック・タイプR(FD2)を用いるレースとして、来季から『MUGEN POWER CUP』が開催されることが決定。現在とほぼ変わらぬスタイルでシリーズが行われることとなった。