更新日: 2018.02.17 12:06
ファンジオのフェラーリ290MM、約34億円で落札
5度のF1ワールドチャンピオンに輝いた伝説のドライバー、ファン-マヌエル・ファンジオがドライブした『フェラーリ290MM』がRMサザビーズのオークションで2800万ドル、日本円にしておよそ33億8700万円で落札された。
スポーツプロトタイプのレーシングカーとして、1956年に製造された290MMは、もともと860 Monzaとして誕生し、ワークスカーとして出場した初レースのミッレ・ミリアではピーター・コリンズとルイ・クレマンタスキのドライブで総合2位を獲得した。
同年末に、エンツォ・フェラーリが4気筒エンジンから12気筒に換装することを決め、車輌も290MMに改名。以来、スクーデリア・フェラーリのワークスカーとして数々のレースに参戦した290MMは8年にわたるレースキャリアの中で一度もアクシデントに見舞われなかったことから、“不死身”というニックネームを授かった。
290MMは、ファンジオやコリンズのほかにも、1961年にF1チャンピオンを獲得したフィル・ヒルや無冠の帝王スターリング・モス、ダン・ガーニー、ウォルフガング・フォン・トリップス、エウジェニオ・カステロッティ、さらにルイジ・ムッソ、オリビエ・ジャンドビアン、ヨアキム・ボニエといった耐久レースの名ドライバーたちが様々なカテゴリーでステアリングを握っている。
今回、オークションに出されたのは世界的なコレクターとして知られるピエール・バルディノン氏が所有していたもので、現存するわずか4台のうちの1台。オークションでは、最終的に2800万ドルで落札された。