更新日: 2018.02.23 17:08
フォーミュラE勢力図。ツインMGUは正解?
いよいよ明日開幕を迎える、フォーミュラEの第2シーズン。昨年はワンメイクマシンで争われていたフォーミュラEだが、今季からはパワートレインの開発が解禁されており、その勢力図がどうなるか、注目されるところだ。
第1シーズンのパワートレインは、マクラーレン製のMGU(モーター・ジェネレータ・ユニット)1基とヒューランド製5速ギヤボックスを組み合わせていた。しかし第2シーズンからは、MGUの開発が自由化されたばかりではなく、最大2基までの搭載が可能となった。また、ギヤボックスは最大6速と規定されているのみ。つまり、チームにとってはMGUの数、そしてギヤレシオの選択において自由度が格段に広くなり、第2シーズンに向けてもそれぞれ考え方の違いが如実に現れており、この点だけでも実に面白い。
オフシーズンのテストは、8月10〜11日、8月17〜18日、そして8月24〜25日の合計6日間にわたって、英国のドニントン・パーク・サーキットで行われた。このテスト結果を基に、今季の勢力図を少し占ってみると共に、各チームが選択したパワートレインの概要をお知らせしていこう。
オフシーズンテストでベストタイムをマークしたのは、アプト・シェフラー・アウディ・スポートのルーカス・ディ・グラッシ。唯一1分30秒を切る、1分29秒920だった。ディ・グラッシは、フォーミュラEの初代ウイナー。チームもアウディとシェフラーという協力なバックアップを得て、今季も上位を争うことが予想される。まさにトップグループの最有力候補と言って過言ではないだろう。チームメイトのダニエル・アプトも2番手タイムを記録しており、その速さは疑いようの無いところ。しかも、ふたり合わせて245周と順調に周回数を重ねており、死角は感じられない。彼らは1基のMGUを搭載し、ギヤボックスは3速である。
No. | ドライバー | チーム | マシン | MGU数 | ギヤ |
---|---|---|---|---|---|
1 | ネルソン・ピケJr. | ネクストEV TCR | ネクストEV TCR フォーミュラE001 | 2 | 1 |
2 | サム・バード | DSヴァージン・レーシング | ヴァージン・レーシング・エンジニアリングDSV-01 | 2 | 1 |
4 | ステファン・サラザン | ベンチュリ | ベンチュリVM200-FE-01 | 1 | 4 |
6 | ロイック・デュバル | ドラゴン・レーシング | ベンチュリVM200-FE-01 | 1 | 4 |
7 | ジェローム・ダンブロジオ | ドラゴン・レーシング | ベンチュリVM200-FE-01 | 1 | 4 |
8 | ニコラス・プロスト | ルノー・e.ダムス | ルノーZ.E15 | 1 | 2 |
9 | セバスチャン・ブエミ | ルノー・e.ダムス | ルノーZ.E15 | 1 | 2 |
10 | サルバドール・デュラン | トゥルーリ | Motomatica JT-01 | 1 | 4 |
11 | ルーカス・ディ・グラッシ | アプト・シェフラー・アウディ・スポート | アプト・シェフラーFE01 | 1 | 3 |
12 | ジャック・ビルヌーブ | ベンチュリ | ベンチュリVM200-FE-01 | 1 | 4 |
18 | ビタントニオ・リウッツィ | トゥルーリ | Motomatica JT-01 | 1 | 4 |
21 | ブルーノ・セナ | マヒンドラ・レーシング | マヒンドラM2ELECTRO | 1 | 4 |
23 | ニック・ハイドフェルド | マヒンドラ・レーシング | マヒンドラM2ELECTRO | 1 | 4 |
25 | ジャン-エリック・ベルニュ | DSヴァージン・レーシング | ヴァージン・レーシング・エンジニアリングDSV-01 | 2 | 1 |
27 | ロビン・フラインス | アンドレッティ | SRT01-E | 1 | 5 |
28 | シモーナ・デ・シルベストロ | アンドレッティ | SRT01-E | 1 | 5 |
55 | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | チーム・アグリ | SRT01-E | 1 | 5 |
66 | ダニエル・アプト | アプト・シェフラー・アウディ・スポート | アプト・シェフラーFE01 | 1 | 3 |
77 | ナタナエル・ベルトン | チーム・アグリ | SRT01-E | 1 | 5 |
88 | オリバー・ターベイ | ネクストEV TCR | ネクストEV TCR フォーミュラE001 | 2 | 1 |