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F1ニュース

投稿日: 2015.04.03 00:00
更新日: 2018.02.17 07:05

メカ:マクラーレンのSダクト、空気流を図解


 マクラーレンが正式にピーター・プロドロモウ(チーフエンジニア)の加入を発表したのは、2014年の9月。プロドロモウはレッドブルでエイドリアン・ニーウェイの右腕として活躍していた空力のスペシャリストだ。元々マクラーレンに所属していて、2007年にニューウェイがレッドブルに移るのにともなって一緒に移籍したという経緯がある。つまり今回のマクラーレン移籍は古巣へ戻ったというわけで、仕事がスムースに行われていることは想像に難くない。

 マクラーレンはプロドロモウ加入発表から2カ月後、2014年の最終戦アブダビGPでレッドブルに似たタイプのフロントウイングを投入。さらに今回はレッドブルが採用している「Sダクト」をフロントバルクヘッドに搭載してきた。

 Sダクトはノーズ後端とフロントバルクヘッドの接合部分の下面にギャップを設けて、そこからSダクトに空気を取り込み、フロントバルクヘッドの上面から排出する仕組み。ブレーキング時のノーズ浮き沈みとコーナリング時のフロントのリフトを抑え、アンダーステアを抑制する狙いがあると言われている。

 過去2年、マクラーレンはコーナーで苦労していたが、中高速コーナーが多いセパン・インターナショナル・サーキットで、トロロッソやレッドブルとコーナリングで互角の戦いを演じていた。これは明らかにプロドロモウ加入の恩恵だと考えていいだろう。