レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

F1ニュース

投稿日: 2014.10.12 00:00
更新日: 2018.02.17 03:33

ルイスがロシアGP初代ウイナー、チームも初王座


 2014年F1第16戦ロシアGPは12日、ソチ・オートドロームで53周の決勝レースが行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが今シーズン9勝目、通算31回目となるトップチェッカーを受けた。ケータハムの小林可夢偉はリタイアに終わった。

 初のF1開催を迎えたロシアGPは決勝日も快晴。舞台となるソチ・オートドロームは、今年2月にソチ五輪が開かれたソチ・オリンピックパークを周遊する1周5.853kmのテクニカル・サーキットだ。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領も観戦に訪れた注目の決勝は、ポールポジションからスタートしたハミルトンがオープニングラップを制すると、その後は2番手に浮上したウイリアムズのバルテッリ・ボッタスを徐々に引き離し、中盤以降は完全にレースを独走する状態となった。

 一方、2番グリッドから好スタートを決めたニコ・ロズベルグは、スタート直後にチームメイトのスリップストリームを利用し、2コーナーでハミルトンのインを制するも、レイトブレーキングによってタイヤは激しくロック。これでマシンにバイブレーションを抱えたロズベルグは、1周目の終わりにタイヤ交換を強いられてしまい、早々と優勝争いの権利を失ってしまった。

 レースは、ハミルトン、ボッタス、そして4番手スタートのジェンソン・バトンにフェルナンド・アロンソが続くオーダーとなったが、3番手を走るバトン以下はウイリアムズから大きく遅れることに。さらにメルセデスを追うボッタスも1回目のピットストップを前にハミルトンに15秒もの大量リードを許してしまう展開となる。

 タイヤのデグラデーションが圧倒的に低いソチのコースでは、多くのチームが1回ストップを選択するが、1周目でミディアムタイヤに交換したロズベルグは、レース中盤の31周目にボッタスをオーバーテイクすると、2番手に浮上した後もプッシュをし続け、2回目のピットストップに備える動きを見せる。
 しかし、3番手ボッタスの5秒前を走るロズベルグは、レース終盤にかけてもなんとかタイヤをマネージメント。チェッカーまで走りきれると確信したロズベルグは、なんと残り1周となった52周目にそれまでの最速タイムを記録するなど、最後までポジションを守ることに成功した。

 結局レースは1度も首位の座を譲らなかったハミルトンが今シーズン2回目となる4連勝を飾り、メルセデス初のコンストラクターズ王座を決定。3位には、最終ラップでロズベルグのファステストラップを塗り替えたウイリアムズのボッタスが入り、今シーズン5回目の表彰台を獲得している。

 4位はバトン、5位にケビン・マグヌッセンが入り、マクラーレンは22ポイントを獲得。ランキング5位を争うフォース・インディアに20ポイントの差をつけた。フェラーリはフェルナンド・アロンソが6位、レッドブルもダニエル・リカルドの7位が最上位。ケータハムの小林可夢偉はブレーキのオーバーヒートでレース途中でリタイアとなっている。

 なお、レース後の表彰式ではプーチン大統領がプレゼンターを務め、優勝したハミルトンとコンストラクターズ代表のパディ・ロウにトロフィーを贈った。