更新日: 2018.02.15 15:03
ルノー、“シンガポール・ゲート”でWMSCに召喚
FIAは、2008年のシンガポールGPについてFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)の臨時会合にルノーを召喚したことを明らかにした。
昨年のシンガポールGP決勝で、ルノーのネルソン・ピケがクラッシュしてセーフティカーが出動、その少し前にピットインを済ませていたチームメイトのフェルナンド・アロンソは、このセーフティカー出動によってトップに浮上、シーズン初優勝を挙げた。
バリアに激しくクラッシュしたピケは、レース後、“プッシュしすぎた”と説明していたが、最近になってチームはアロンソに勝つチャンスを与えるため、ピケにクラッシュするよう指示していたとの説が出てきた。ピケは今年のヨーロッパGP前にルノーを解雇され、その後公然と、ルノーF1のマネージングディレクター、フラビオ・ブリアトーレを激しく非難していた。
この件を調査していたとみられるFIAは、4日、ルノーの代表者を9月21日のWMSC臨時会合に召喚したことを明らかにした。FIAの声明は以下のとおり。
「INGルノーF1の代表者は、2009年9月21日月曜、パリで行われるFIA世界モータースポーツ評議会の臨時会合への出頭要請を受けた」
「チーム代表は、チームがそのドライバー、ネルソン・ピケJrと共謀し、2008年シンガポールGPで、もうひとりのドライバー、フェルナンド・アロンソにとって有利となるようセーフティカー出動の原因を作る目的で、故意のクラッシュを引き起こしたという、国際スポーツ法典第151c条違反を含む疑いに対し、答弁するために召喚された」
国際スポーツ法典第151c条は、“一切の不正な行為、または競技の利益またはモータースポーツ全体の利益を害する一切の行為”を禁止するもの。有罪と見なされれば、選手権からの除外のペナルティを科される可能性もある。
この件について、ベルギーGPの週末には、ブリアトーレ、アロンソ、エグゼクティブディレクター・オブ・エンジニアリングのパット・シモンズが事情聴取を受け、データ収集デバイスが調査のために持ち出されたと言われている。
ブラジルのテレビ局グローボは、昨年のシンガポールGPの時点で、フェラーリのフェリペ・マッサはピケのアクシデントに疑問を感じていたと報じている。マッサはレース終了後、ブリアトーレの元を訪れ、「このクラッシュは間違っている。あなたが望んだから起こったのだ」と話したのだという。