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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2012.05.31 00:00
更新日: 2018.02.16 09:23

ル・マン、ハイブリッド車の回生可能ゾーンを設定


 ル・マン24時間レースを運営するフランス西部自動車クラブ(ACO)と国際自動車連盟(FIA)は、6月16〜17日に決勝レースが行われるル・マン24時間において、ハイブリッド車がエネルギー回生を行うことができるブレーキングゾーンを設定したと明らかにした。

 今季のル・マン24時間には、ウイリアムズ製ハイブリッドを搭載するアウディR18 e-トロン・クワトロと、トヨタTS030ハイブリッドという2種類のハイブリッドプロトが登場するが、両者ともブレーキング時のエネルギーを回生し、加速時のエネルギーに充てられる。

 今季WEC世界耐久選手権を運営しているACOとFIAでは、システムのサイズ制限と開発コストの削減を意図し、ふたつのブレーキングゾーンの間に使用できるエネルギー量を500キロジュールに設定。また、エネルギー回生を十分に行うことができるブレーキングゾーンをACOとFIAが設定することになっている。

 アウディR18 e-トロン・クワトロがデビューしたWEC第2戦スパ(全長7.004km)では5カ所のエネルギー回生ゾーンが設定されていたが、13.629kmのサルテ・サーキットでは、7カ所のゾーンが設定されることになった。設定ゾーンは下記の通りとなる。

ゾーン1:ダンロップシケイン(8番ポスト)
ゾーン2:フォルツァ・モータースポーツシケイン(42番ポスト)
ゾーン3:ミシュランシケイン(60番ポスト)
ゾーン4:ミュルサンヌコーナー(76番ポスト)
ゾーン5:インディアナポリスコーナー(96番ポスト)
ゾーン6:ポルシェコーナー(115b番ポスト)
ゾーン7:フォードコーナー(131番ポスト)

 ゾーン開始地点は、コーナーの手前50メートルに設定され、6月3日からスタートするテストデーでは、このゾーンが“尊重”されなければならないという。なお、アウディのハイブリッドはフロントを駆動する“クワトロ”を採用しているため、時速120km以上からでなければモーターを駆動することはできないが、リヤで駆動するトヨタは、最小速度制限は設けられていない。