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F1ニュース

投稿日: 2009.03.07 00:00
更新日: 2018.02.15 12:19

ロス・ブラウンQ&A「BGP 001は優れたマシンだと思う」


 元ホンダF1を買収し、ブラウンGPフォーミュラワン・チームを率いて2009年F1に参戦することが確定したロス・ブラウンが、この数カ月のこと、新チームのことについて語った。

Q:この数カ月不確かな時期が続きましたが、元ホンダF1チームを買収し、いい結果に終わることができました。おめでとうございます。
ロス・ブラウン(以下RB):チームにとって、とても厳しい数カ月だった。しかし最終的にはいい結果にたどり着くことができ、チームの将来が救われたことを非常に喜ばしく思っている。

Q:ブラウンGPフォーミュラワン・チームについてお聞きします。チームの所有者および体制について教えてください。
RB:まず、長きにわたって共に働いてきた本田技研工業との関係を続けることができないのは非常に残念だと申し上げたい。
 ホンダが撤退を決めた後、我々はできるだけ多くの雇用を守り、チームが今後もF1に参戦し続け、ブラックレーにある最新の施設を最大限利用できるようにするための手段を見つけなければならなくなった。簡単に言うと、私はホンダからチームを買収した。
 私がオーナーを務め、今後も現職のマネージメントチームにサポートしてもらうことになるだろう。彼らはこの買収手続きの間私と共に非常に密接に働いてくれたし、今後もそうだろう。

Q:ホンダにはいくつも選択肢があったようです。チームをたたむという道から、報道されてきたさまざまな第三者のうちのひとつからのオファーを受ける道までいろいろありましたが、なぜホンダはこの手段を選んだのでしょう?
RB:ホンダは、チームの将来を救うためにできるだけのことをしたいと考えていた。チーム解散というのは、あくまでも最後の手段だった。ホンダが手にしていた選択肢について私がコメントするのは適切ではないだろう。ホンダの取締役会がこの選択肢を推奨し、承認してくれたこと、彼らがこういう結論に達したことを私は非常に喜んでいるとしか言えない。この場を借りて、ホンダに対し、非常に大きな協力と支援を与えてくれたこと――特にシニアマネージメントの方々は我々との合意の達成に非常に密接にかかわってくれた――、私と我々のチームに信頼を示してくれたことに感謝したい。

Q:大変な時期だったとおっしゃいましたが、チームの士気はどうですか?
RB:ブラックレーの本拠の皆にとって辛い時期だったのは間違いない。しかしこの数カ月ファクトリーの皆が見せてきた精神力、不屈さを非常に誇りに思っている。チーム救済の努力と並行して、ニューマシンのデザインと製造の作業が続けられ、淡々と行われた。我々のマシンが別のエンジンを想定してデザインされたものであり、シャシーとギヤボックスは新しいエンジンに合わせてモディファイされたということを考えると、なおさら満足している。ニューマシンの最初のテストは、望んでいたよりもかなり遅い時期になってしまったけれど、チーム全員にとって感動的な瞬間になるはずだ。

Q:メルセデス・ベンツとの新しいパートナーシップについて聞かせてください。
RB:メルセデス・ベンツとエンジン供給契約を結ぶことができて本当に幸運だった。我々のニューマシンBGP 001は、2.4リッターメルセデス・ベンツFO108Wフォーミュラワンエンジンを搭載する。この数カ月における彼らの支援に感謝したい。デビューレースを前にBGP 001の開発とテストを最大限に行おうとしており、彼らと共に働くのを楽しみにしている。

Q:ドライバーラインナップは変更なしですね。新シーズンへの準備にはあまり時間がない中、ドライバーの継続性は重要だということですか?
RB:ジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロという経験豊かなふたりのドライバーを確保することができて、非常にラッキーだ。来週バルセロナで最初のテストを行うにあたって、彼らの協力の下で作業を本格的に開始することができるだろう。ふたりのコンビネーションは4年目を迎える。ブラックレーの我々のチーム、我々のシステム、我々のエンジニアと共に積んだ彼らの経験は、真の価値を発揮するだろう。ジェンソンとルーベンスは常によい関係を築いてきた。マシンのベストパフォーマンスを引き出し、開発を進めるために、シーズンを通して彼らが互いにプッシュすることを期待している。
 ふたりはコンディションをベストにもっていくために冬の間ハードなトレーニングを行ってきており、非常に士気が高い。来週バルセロナでのテストで彼らからBGP 001に対するファーストインプレッションを聞けるのを楽しみにしている。

Q:開幕戦に向けたテストプログラムはどういう予定になっていますか?
RB:今日シルバーストンでシェイクダウンを行い、マシンとチームはもうバルセロナに出発している。3月9~12日にサーキット・カタルニアで本格的なテストを行う。その後来週のうちにスペイン・ヘレスに向かい、3月15日~17日に3日間のテストを行う。重要なテストプログラムを組んでおり、これに全力で集中しなければならない。

Q:他のチームと比べてテスト開始は遅れをとっています。挽回するのは大変でしょうね。
RB:一番のハードルは、メルボルンでレースをできる立場まで自分たちを持っていくことだった。その目標は達成できるだろう。テスト不足のために最初は信頼性のトラブルが発生するかもしれないが、我々のマシンは優れていると感じているし、パフォーマンスはかなりのものだと期待している。マシンの基本的なデザインコンセプトには自信がある。シーズンの中で、それをさらに向上させていきたい。

Q:3週間後のメルボルンにはどのような期待を抱いていますか?
RB:デビューレースの週末には20台の新車が出場することになり、予想するのは難しいし、今の時点では予想してみようとも思わないよ。ただ、メルボルンで我々は、これほどまでの試練に立ち向かい、乗り越えたという達成感と誇りを大いに感じることができるのは分かっている。

Q:最後になりますが、BGP 001の新カラーリングはどうなるのか、教えていただけますか?
RB:新カラーリングにはとても満足しているよ。Brawn GPの始まりという現在のポジションを反映させたシンプルなデザインだ。スタートとしてはブラックとホワイトが自然だと思えた。そこに蛍光イエローが入り、強い印象を与える。他のマシンとは全く違うカラーリングだ。


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