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F1ニュース

投稿日: 2015.11.11 00:00
更新日: 2018.02.17 11:31

ロータス小松礼雄コラム:ダメージを最小限に留めた2連戦


 ロータスF1チームで昨年、ロマン・グロージャンを担当していたレースエンジニアの小松礼雄氏。今シーズンはチーフエンジニアに昇格してグロージャン、そしてパストール・マルドナドの2台のマシンでF1を戦います。

 厳しい資金難でレース以外の気苦労、そして物理的な問題に直面しているロータスF1チームと小松エンジニア。第16戦、第17戦と2戦連続となったアメリカ大陸での連戦を振り返ります。実質、初めてのサーキットとなったメキシコGPでは、小松エンジニアはこれまでにない過酷な状況となったとか……。

 F1速報サイトでしか読めない、完全オリジナルコラム、第17回目の一部をお楽しみ下さい。

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小松礼雄コラム 第17回


不甲斐なかった終盤のパストール
初開催メキシコで悩まされた空気密度の薄さ

 今回はアメリカ大陸での2連戦を振り返りたいと思いますが、まずはアメリカGP、雨で予選が決勝日の午前に移って1日開催となりました。観客のみなさんは大変だったと思いますが、チームもいろいろと大変でした。予選の準備は土曜日の通常の予選時間までにはできているので、予選を日曜日の朝にやること自体は大変ではないです。

 大変なのは予選終了からレース開始までの間が4時間しかないことです。いつものフォーマットならレース戦略はじっくりと一晩考えてシミュレーションできますが、日曜の予選後にそんなに時間はとれません。なので、土曜の夜に予選のポジションがわからない状況の中で、できる限りの準備をしなければならないわけです。

 結果的に今回はレースがインターミディエットタイヤを履いてのスタートだったので大きな影響はありませんでした。しかし、土曜の夜の時点では予選がウエットで決勝が完璧にドライという状況も想定しなければいけないので、ドライ戦略も立てなければいけません。自分たちがどの位置で予選を通過するかわからないまま準備しなければいけないというのが大変でした。

 その予選も雨のためQ2で終了ということになりましたが、ウチはウエットではあれ以上の順位の可能性はなかったと思っています。ただ反省点としては日曜の朝、予選前にレースもウエットでスタートするということが見切れていなかったことです。もし、これを見切れていれば、もう少しダウンフォースをつけて雨よりのセットアップにしていました。そうすれば予選でも、もう少しいけたかなとは思います。しかし、ドライセッティングのダウンフォース量ではグリップが足らず、あれ(13位、15位)が精一杯でした。


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