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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2015.10.11 00:00
更新日: 2018.02.17 10:55

中嶋一貴「ポルシェとのバトルは楽しかった」


TOYOTA GAZOO Racing、波乱のWEC富士戦で5位、6位フィニッシュ
2015年10月11日(日)

 TOYOTA GAZOO Racingは富士スピードウェイに集まった大勢のファン、多くのトヨタ自動車や関連会社の皆様の支援を受けてWEC富士6時間レースを精一杯戦いましたが、残念ながら期待に応えることが出来ず、5位、6位でレースを終えました。

 2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間レースは、朝から雨に見舞われた富士スピードウェイで午前11時にスタートを切りました。セーフティカーの先導で始まったレースは、雨脚が弱まった午前11時半頃にセーフティカーが退き、本格的なレースがスタートしました。TOYOTA GAZOO RacingのTS040 HYBRID #1号車は中嶋一貴が5番手から、#2号車のアレックス・ブルツは6番手からスタートしましたが、グリーンフラッグが振られると同時に中嶋は好ダッシュを決め3位へとポジションアップし、ブルツは4位へと上がりました。

 中嶋はスタートから強靱な意志で上位を狙い、#17ポルシェと手に汗を握る激しい接戦を繰り返しました。レース序盤の最高の見所がこの中嶋とポルシェの戦いだったといえるでしょう。しかし、レースが1時間を経過する頃、残念ながらポルシェの後塵を拝し4位に後退しました。

 最初のピットストップで#1号車は5位に後退しましたが、雨脚が弱くなると中嶋から交替したアンソニー・デビッドソンがペースを上げ、4位の#8アウディに迫り、悪コンディションでのTS040 HYBRIDの強さを見せつけました。コースが乾き始めると、2台は揃ってミシュランのハイブリッド・インターミディエイトタイヤに履き替えましたが、その直後にふたつのドラマが襲いかかり、TOYOTA GAZOO Racingの夢は砕かれてしまいました。

 ドラマのひとつはステファン・サラザンの#2号車がGTクラスの車と接触したことでした。この接触でTS040 HYBRIDのボディ右サイドに搭載されている冷却システムにダメージを負い、その修理に13分を費やしたのです。サラザンからマイク・コンウェイに代わってレースに復帰した時には、首位から12周遅れの19位に後退していました。ふたつめのドラマは、#1号車のデビッドソンがピットに入る際にピットレーン進入路で白線を踏み、ドライブスルーペナルティを受けたことです。

 レースは3分の2を消化した頃からコース上の走行ラインが乾き始め、2台のTS040 HYBRIDはドライタイヤに交換、ブエミの乗る#1号車は5位を堅持。#2号車のコンウェイは果敢な追い上げの結果、8位まで順位を上げていました。そして、最後のスティントでは#1号車がブエミから中嶋に、#2号車はコンウェイからブルツに代わり、それぞれ5位、6位で6時間レースを終えました。

 富士6時間レースを終えた結果、TOYOTA GAZOO Racingはマニュファクチャラーズ選手権で3位に付けています。今シーズンのレースは上海、バーレーンの残り2戦。TOYOTA GAZOO Racingにとって苦しい戦いが続きますが、2016年での復活を賭けて1戦たりとも手を抜かない戦いへと臨みます。

 TOYOTA GAZOO Racingへの皆様の熱い応援をよろしくお願いいたします。