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スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2010.09.26 00:00
更新日: 2018.02.15 22:28

無給油作戦大成功! 大嶋がFニッポン初優勝を飾る


 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦スポーツランドSUGOは26日、62周の決勝レースが行われ、10番グリッドからスタートした大嶋和也(PETRONAS TOM'S)がただひとり無給油作戦を敢行。見事フォーミュラ・ニッポン初優勝を飾った。2位はロイック・デュバル(DOCOMO DANDELION)、3位はアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)だった。

 快晴の下迎えたフォーミュラ・ニッポン第5戦SUGOの決勝レース。迎えたスタートでは、ポールポジションのデュバルがやや遅れ、2番グリッドからスタートの小暮が1コーナーで前へ。しかし、3番グリッドからスタートしたジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(Mobil1 IMPUL)と4番グリッドからスタートのロッテラーが2コーナーで接触。これでオリベイラがハーフスピン状態となり、後方が大混乱となる波乱の展開となった。

 この多重クラッシュで、6番グリッドからスタートの山本尚貴(NAKAJIMA)と9番手スタートの平中克幸(KCMG)がリタイア。さらに、オリベイラと井出有治(MOTUL 無限)がフロントを破損し、ピットでの交換を強いられることに。タイトルを争う小暮にとっては有利な展開となった。

 これでセーフティカーが導入され、車両や飛散したパーツの回収が行われ5周目にリスタート。しかし、ここでデュバルが見事なリスタートを決め、トップの小暮をアウトからオーバーテイク!  これで再びデュバル首位、小暮2番手、そして3番手に石浦が続く展開となった。さらにその後方では、ロッテラーを塚越広大(HFDP)がパス、4番手に浮上している。

 トップのデュバルはグイグイとリードを広げ、序盤のペースを完全に掌握。一方の2番手小暮は、なかなか石浦以下にギャップを築くことができない。その混戦の2番手争いではあったが、その中で4番手につけていた塚越のマシンが14周目にスローダウン。ピットに戻ってしまう。

 等間隔で走行を続けていた2〜4番手勢は、25周終了時に4番手ロッテラーが、28周終了時には3番手石浦が、30周終了時に小暮がピットへ向かう。この中で小暮がリヤタイヤのみの交換を行ったが、ピットアウト後小暮のペースが上がらず。ストップで石浦の前に出ていたロッテラーに36周目の1コーナーでかわされてしまう。小暮はさらにその後、石浦にもかわされてしまった。

 トップのデュバルは、31周目終了時にピットへ。充分なマージンを築いていたデュバルは、ロッテラー、石浦、小暮の集団の前でコースに復帰する。この時前を走っていたのはピットを遅らせていた大嶋、平手晃平(Mobil1 IMPUL)、そして序盤の混乱でピットに入ったオリベイラというメンバーとなった。

 この中で、平手は45周終了時にピットへ。しかし右フロントの交換に手間取り24秒を要してしまう。大嶋にはペースに優るオリベイラが接近していくが、2台はピットに入る様子をみせない。さらに、その後方ではハイペースで1分9秒台を並べ続けるロッテラーがデュバルに迫ってきていた。

 55周目、大嶋を攻め続けていたオリベイラがついに1コーナーでトップに浮上! その後方では、デュバル、ロッテラーが僅差の争いになり、緊迫の終盤戦を迎えていく。このままオリベイラ、大嶋はピットに入らないまま走りきってしまうのか? デュバルvsロッテラーの差は……!?

 そのままの順位で迎えたファイナルラップ。2コーナーで、なんとトップのオリベイラが失速! 明らかにガス欠の様子で、マシンをコースサイドに止めたオリベイラは座り込み落胆。一方その脇を駆け抜けた大嶋は、終始安定したペースを守り続け、唯一の無給油作戦が見事成功! 嬉しいフォーミュラ・ニッポン初優勝を遂げることとなった。

 2位は、チェッカー間際まで僅差の争いとなりデュバルがロッテラーを抑えフィニッシュ。4位は石浦、4位は小暮。オリベイラは11位で完走扱いとなっている。また、今回のレースの結果、小暮がランキング単独トップ、オリベイラとデュバルが同ポイントとなった。

第5戦終了後のポイントランキングはこちら

全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦SUGO 決勝結果
天候:晴れ 路面:ドライ
Pos.No.DriverTeamMachineLapsGridQualify
137大嶋和也PETRONAS TOM'SFN09/TOYOTA62101'09"600
21L.デュバルDOCOMO DANDELIONFN09/HONDA6211'05"843
336A.ロッテラーPETRONAS TOM'SFN09/TOYOTA6241'06"253
48石浦宏明Team LeMansFN09/TOYOTA6251'06"345
532小暮卓史NAKAJIMA RACINGFN09/HONDA6221'05"892
62伊沢拓也DOCOMO DANDELIONFN09/HONDA62121'12"496
77K.コッツォリーノTeam LeMansFN09/TOYOTA62111'10"859
83松田次生KONDO RACINGFN09/TOYOTA62141'07"861
916井出有治MOTUL TEAM 無限FN09/HONDA62131'07"643
1029井口卓人DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGINGFN09/TOYOTA62151'07"989
1119J-P.デ・オリベイラMobil1 IMPULFN09/TOYOTA6131'06"061
1220平手晃平Mobil1 IMPULFN09/TOYOTA6171'06"808
R10塚越広大HFDP RACINGFN09/HONDA1481'06"689
R31山本尚貴NAKAJIMA RACINGFN09/HONDA061'06"380
R18平中克幸KCMGFN09/TOYOTA091'08"388
ファステストラップ:アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S) 1'09"301 46/62