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投稿日: 2011.05.30 00:00
更新日: 2018.02.23 12:22

100周年インディ500は最終周の大逆転でウェルドン勝利


 29日に決勝レースを迎えたIZODインディカー・シリーズ第5戦インディ500。100周年記念大会は、2年連続2位フィニッシュしていたダン・ウェルドンが、ブライアン・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ/アガジェニアンのマシンでのスポット参戦で優勝を飾った。

 ウェルドンのオーバルでのドライビングは誰もが高く評価しており、彼がその評判どおりに予選から速さを発揮していた。それはサム・シュミット・モータースポーツとの提携という体制作りの勝利でもあった。シュミットのレギュラー、アレックス・タグリアーニはポールポジションを獲得し、同じくチームからスポット参戦していたタウンゼント・ベルも予選4番手。サム・シュミットのマシンにはスピードが備わっており、レースでも同様に発揮されていた。しかし、タグリアーニとベルはクラッシュ。そして、ウェルドンは最後まで生き残り、栄冠を手にするのだった。

 勝利を掴んだのはウェルドンだったが、今年のインディ500をもっともスマートに戦っていたのは、パンサー・レーシングの4号車を駆るルーキードライバーのJR.ヒルデブランドだった。完璧なピットタイミングを続け、燃費セーブの走行も見事にこなしたことにより、チェッカー間際の198周目にトップに立った。ヒルデブランドの前にはダニカ・パトリック(アンドレッティ・オートスポーツ)、ベルトラン・バゲット(レイホール-レターマン・ラニガン)がヒルデブランドの前を走ったが、ダニカ、バゲットらの望んだ長いフルコースコーションは出されず、燃料が持たなくなってピットへと滑り込んだ。

 残り2周でトップに立ったヒルデブランド。彼の優勝を疑う者はいなかった。

 ところが、まさかのアクシデントが発生する。ファイナルラップの最終コーナーへとアプローチしたヒルデブランドの前には、周回遅れのマシンがあった。ルーキーのチャーリー・キンボール(ノボ・ノルディスク)だ。ヒルデブランドとのスピード差は大きく、一気に接近する。ヒルデブランドはここでアウト側からパスを試みる。しかしヒルデブランドは、タイヤかすに乗ってしまいウォールに突っ込んだ。大きく減速し、キンボールの背後でコーナーを曲がってもヒルデブランドは悠々と勝利できたはずだった。しかし、この一瞬の判断をヒルデブランドは誤った。

 クラッシュでヒルデブランドのレースは終わらなかった。壁に激突した後もマシンは火花を散らしながら、チェッカーフラッグへと進んでいったのだ。ヒルデブランドの4号車はゴールラインを横切ることに成功するが、ウォールに接触して失速していたため、ウェルドンがその横をすり抜け、トップでゴール。ウェルドンは2005年に続くインディ500での2勝目を飾ったのだ。もちろん、ブライアン・ハータ-オートスポーツ・ウィズ・カーブ/アガジェニアンにとってはこれが初めてのインディ500優勝となった。

 佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング)は20周でクラッシュ。このレースはじめのリタイアとなり33位。スポッターからの情報がなく、イン側にマシンが飛び込んで来ているのを最後の瞬間まで知らされなかったためのアクシデントだった。

 決勝レース結果はこちらへ /news/info.php?c_id=5&no=33926

2011年インディ500ハイライト(www.indycar.com)


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