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スーパーGTニュース

投稿日: 2012.10.28 00:00
更新日: 2018.02.16 12:20

A speed、今季シーズン限りのチーム解散を宣言


 スーパーGT300クラスでtriple a Vantage GT3を走らせているA speedが、スーパーGT第8戦もてぎのレース終了後、今シーズン限りでのチーム解散を宣言した。

 2005年からGT500クラスのサードやGT300クラスのJLOCをサポートしてきた、アミューズメント情報誌のトリプルエー出版がメインスポンサーとなり2010年に結成されたA speedは、シーズン初年度は松田秀士/吉本大樹のコンビでスーパーGTに初めてのアストンマーチン車となるバンテージGT2を投入。第3戦富士で3位表彰台を獲得した。

 2年目の2011年は松田に代わり、チャンピオン経験者の星野一樹が加入。第1戦岡山で悲願の初優勝を遂げ、今季はこちらも日本初投入となるアストンマーチン・V12バンテージGT3を第2戦富士から投入。圧倒的な速さをみせたもののトラブルも多く、浮き沈みの激しいシーズンを送っていた。

 今回の第8戦もてぎでも予選でトラブルが発生。決勝では激しい追い上げを披露するも、終盤はタイヤも苦しくなり6位でチェッカー。今戦でチャンピオン獲得の可能性もあったが、エンドレスTAISAN PORSCHEにタイトルを譲ることとなった。

 レース後、チーム創設以来A speedを率いてきた瀬口雄一郎監督から、チームスタッフ、そして吉本、星野のふたりに突然チーム解散が宣言されることになったという。決勝終了後に行われたシーズンフィナーレのイベントでも、今回が“シリーズ戦でのA speed最後のレース”であることが明かされている。

 瀬口監督によれば、「なんとかスーパーGTを盛り上げればと思って活動してきて、(チームのレースクイーンを務める)でちゃう! ガールズも広くみせていけるようになった。2010年からは自分たちのチームとしてどれだけできるか、自分たちのやり方でどれだけ盛り上げていけるかということを試してきました」と語る。

「今年は山あり谷ありで、今日の最終戦は今年を象徴するようなレースでしたね。ただ、ウチとしてはやれるだけのことはやれたと思うんです。これ以上のことは、シリーズチャンピオンという目標はありましたけど、ファンの皆さんのためにも、早めに発表しよう……と思って今回告知しました」と瀬口監督。

「もちろん、またどういう形にしてもスーパーGTに出てくるかもしれませんし、その時にはまた皆さんによろしくお願いしたいです」

 A speedはブログやYoutubeや積極的に情報発信をしたり、キッズウォークでは毎戦子どもをコクピットに乗せてあげるサービスを展開するなど、サーキット内外でファンを大事にする活動を行ってきており、他チームに与えた影響も多い。アストンマーチン・バンテージという美しいマシンがスーパーGTから去ることになってしまうのはもちろん、パドックからA speedがいなくなってしまうのは実に寂しい限りだ。

 チームとしての最後のレースは、来月のJAF Grand Prix FUJI SPRINT CUPとなる。バンテージGT3の今後は、他チームに行くのか等も含めて、今後交渉されていくという。