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スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2009.09.27 00:00
更新日: 2018.02.15 15:30

FニッポンSUGO:難コンディションの展開を制しデュバル有終の美!


 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第8戦SUGOは62周の決勝レースが行われ、途中から細かい雨がコースを濡らす難コンディションの下、09年王者のロイック・デュバル(NAKAJIMA)が優勝を飾った。2位はアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)、3位は平手晃平(ahead IMPUL)だった。

 昼を過ぎたあたりから上空には厚い雲が広がり、いまにも雨が降り出しそうなコンディションとなったスポーツランドSUGO。気温も低く、スタンドではファンがかなり厚着をしての観戦となった。今回のレースではピットストップの義務づけが無く、戦略面でも各陣営がどのようなレースを展開するかにも注目が集まった。

 スタート直前には細かな雨が降り始め、気温18度、路面温度22度というコンディションの下スタートが切られた。2番手スタートの小暮が好スタートを決め、1コーナーでデュバルのインへ! 5番手からは松田次生(LAWSON IMPUL)が好スタートを決めるが、2コーナーで石浦宏明(Team LeMans)と接触があったようで失速。石浦が3番手となるが、2周目の1コーナーで塚越広大(HFDP)が石浦宏明(Team LeMans)をパス! 塚越が3番手を取り戻す。

 トップの小暮は一気に後続との差を広げるが、後方ではメインストレートで8番手リチャード・ライアン(DOCOMO DANDELION)と伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)が接触、伊沢はフロントエレメントを交換、ライアンはタイヤを交換するなど、レースが荒れ始める。

 10周を過ぎる頃になると、サーキットに注いでいた霧雨が強くなり、路面はかなりスリッピーになる。各車の間隔が縮まり始め、3番手塚越が2番手デュバルに肉迫。トップを走っていた小暮、6番手を走っていた大嶋和也(PETRONAS TOM'S)はピットに入り、レインタイヤに交換。再びコースインするが、どちらが速いのか判断しかねる微妙な濡れ具合のため、各陣営のピットが慌ただしさを増す。

 雨が強くなったり弱くなったりという微妙なコンディションで、トップのデュバルはなかなかペースが上がらず、塚越が何度もトップをうかがう。さらに直後には石浦が続き、その間に追い上げてきた4番手トレルイエ、5番手ロッテラーまでが接近する。一方、レインに交換した小暮は20周目には再びスリックに交換する。

 しかし、再び雨が強くなる状況となり、22周目には3番手石浦、さらにトップのデュバルがスピン! 2台ともクラッシュはなく、たまらずそのままピットへ戻りレインタイヤに交換する。さらに平手、国本京佑(Team LeMans)もタイヤをレインに交換した。しかし、トップの塚越、そしてトレルイエ、ロッテラーの3台は滑りやすいマシンをコントロールし走行を続け、この3台だけが後方に大きなリードを築く。

 この中で、ロッテラーが29周目にまずピットに入りレインに交換。翌周には塚越もピットに入りタイヤを換える。しかし、2台とも大きくポジションを落としてしまい、それぞれロッテラーが4番手、塚越が7番手となってしまう。トップを走るトレルイエがいつレインに交換するかに注目が集まったが、完全なウエットコンディションとなった状況下ではさすがにペースが上がらず、35周目の最終コーナーでコースオフ! 再びデュバルがトップを奪い返すこととなった。

 その後、トレルイエはスリックのまま走行を続けるが、ウエット路面で驚異的なテクニックで後続を抑え続ける。1台、また1台とトレルイエを抜いていくが、トレルイエは抜かせまいと抵抗する度に後続のペースが落ちてくるため、時に5〜6台が連なる“トレルイエ・トレイン”状態に。トレルイエの周辺では常にバトルが展開される状況となった。

 トップを走るデュバルはその後、レインタイヤを得て一気に追い上げてきた2番手ロッテラーに6秒まで詰め寄られながらも62周を走りきり、チャンピオンシーズンを締めくくる今季4勝目を飾った。2位にロッテラー、3位には後方から見事な追い上げをみせた平手となり、開幕戦以来となる表彰台を獲得した。

 4位は塚越が入り、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。小暮は10位に終わり、ランキングは2位にトレルイエ、3位にロッテラーとなった。

フォーミュラ・ニッポン第8戦スポーツランドSUGO 決勝結果
天候:曇り→雨 路面:ドライ→ウエット
Pos.No.DriverTeamMachineLapsGridQualifyrn
131L.デュバルNAKAJIMA RACINGFN09/HONDA6211'06"540rn
236A.ロッテラーPETRONAS TOM'SFN09/TOYOTA6271'07"422rn
320平手晃平ahead IMPULFN09/TOYOTA62121'08"207rn
410塚越広大HFDP RACINGFN09/HONDA6231'07"003rn
58石浦宏明Team LeMansFN09/TOYOTA6241'07"074rn
637大嶋和也PETRONAS TOM'SFN09/TOYOTA6261'07"196rn
71松田次生LAWSON IMPULFN09/TOYOTA6251'07"087rn
87国本京佑Team LeMansFN09/TOYOTA62101'08"123rn
92B.トレルイエLAWSON IMPULFN09/TOYOTA6191'07"574rn
1032小暮卓史NAKAJIMA RACINGFN09/HONDA6121'06"635rn
1141伊沢拓也DOCOMO DANDELIONFN09/HONDA6081'07"524rn
1248立川祐路CERUMO/INGINGFN09/TOYOTA60131'08"391rn
1340R.ライアンDOCOMO DANDELIONFN09/HONDA58111'08"329
ファステストラップ:ロイック・デュバル(NAKAJIMA) 1'09"220(4/62)