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国内レース他ニュース

投稿日: 2015.05.04 00:00
更新日: 2018.02.17 07:47

FIA-F4選手権 富士:坪井・牧野が優勝を分け合う


 話題の新カテゴリー、FIA-F4選手権レースはシリーズ第3戦、第4戦の舞台を富士スピードウェイに移し、ゴールデンウィーク真っ最中の5月2~3日に、2日間合計9万人を超える大観衆が見守る中で開催された。ポールポジションは2戦とも牧野任祐(DODIE・インプローブス・RN-S)が獲得する。しかし、第3戦では逃げ切りを許されず、坪井翔(FTRSスカラシップF4)に連勝を阻止された一方で、第4戦では後続に混乱が続く中、ひとり安定した走りで3勝目をマークすることとなった。

 第3戦、第4戦の練習走行は木曜日と金曜日に2セッションずつ行われ、金曜日の最終セッションこそ路面温度の急上昇によって、全体的にタイムは伸び悩んだものの、それまではセッションごとタイムが縮まっていった。その3セッションすべてでトップだったのは坪井。まずは1分45秒507をターゲットとし、牧野任祐(DODIE・インプローブスRN-S)をコンマ02秒差で従えていた。

「前回は(牧野に)すっかりやられてしまいましたが、今回はここまでいい流れで来ているという自覚はあります。今回は僕が2連勝で、やり返して見せますよ!」と坪井。45秒台には、他にも平木湧也(GSR初音ミクホリデー車検F110)と川端伸太朗(SUCCEED SPORTS F110)が入れ、また川端は最終セッションのトップタイムを記録していた。

 今回も予選は1セッションのみ行われ、ファーストベストタイムが第3戦の、そしてセカンドベストタイムが第4戦のグリッドの決定要素に。序盤のトップは目まぐるしく変わる中、最初に1分45秒台に入れたのは山田真之亮(B-MAX RACING F110)だったが、それで簡単に決着がつこうはずがなく……。代わって三笠雄一が45秒604を記して逆転するも、続いて坪井が45秒569、45秒531と立て続けに好タイムを出し、待望のトップへと躍り出る。

 しかし、それを牧野が黙って見過ごすはずもなく、間もなく45秒337を記してトップに浮上。最後に三笠も、坪井のタイムを上回る45秒505をマークして、2番手に。坪井に続く4番手は山田で、5番手は大津弘樹(HFDP/SRS-F/コチラレーシング)、6番手は根本悠生(GUNZE F110 KCMG)が獲得。

 セカンドベストタイムでも牧野は45秒355でトップ。その結果、Wポールが決定し、第4戦は坪井、三笠、大津、山田、そして篠原拓朗(VSR Lamborghini SC)の順で続くこととなった。「最初の10分ぐらい、ピットで待っていようかと思ったんですが、とりあえずダラダラ走って、タイヤを温め過ぎず、程よい温度にはしておいて、いい場所に出られたらアタックしようと思っていて、それがうまくいった感じです。ただ、決勝はスリップストリームが使えるので、ここでは逃げられないでしょう。もともと富士はあんまり好きじゃないので、ここを鬼門と考え、うまく切り抜けられたら、あとはもう大丈夫だと思うことにしています」と牧野。

「まだセクター2が今イチの状態で、この差、このポジションなので、今回は十分勝負権ありだと思っています。もちろん、いつまでも今イチじゃマズいので、レースの中で修正していきたいと思います」と語るのは三笠。そして「岡山では勝負させてもらえないほどの嵯峨ありましたが、今回はそうじゃないんで」と坪井も、「打倒・牧野」に闘志を燃やすとともに、誰も逃げ切れない激しいスリップストリーム合戦を予想していた。