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スーパーGTニュース

投稿日: 2011.11.12 00:00
更新日: 2018.02.16 05:59

JAF GP:GT300は最終周のドラマを制し谷口V


 JAF Grand Prix FUJI SPRINT CUPは12日、スーパーGT300クラスの決勝レース1が行われ、初音ミク グッドスマイル BMWをドライブした谷口信輝が終盤の大接戦を制し優勝。2位は藤井誠暢のHANKOOK PORSCHE、3位は松浦孝亮のARTA Garaiyaとなった。

 午前に比べかなり気温が下がった中でスタートしたスーパーGT300クラスの決勝レース1。迎えたスタートでは、2番手スタートの谷口駆る初音ミク グッドスマイル BMWがホールショット! ポールスタートのJIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458駆る平中克幸はやや遅れ、3番手スタートの藤井駆るHANKOOK PORSCHE、さらに関口雄飛駆る#88 JLOCランボルギーニRG-3が浮上する。

 関口の#88 JLOCランボルギーニRG-3はオープニングラップでさらに勢いに乗り、最終コーナーでHANKOOK PORSCHEをパス! これで2周目は初音ミク グッドスマイル BMW、#88 JLOCランボルギーニRG-3、HANKOOK PORSCHEというトップ3になるが、藤井は3周目の1コーナーで逆襲。HANKOOK PORSCHEが2番手に戻った。

 一方、4番手にドロップした平中のフェラーリ458の後方からは佐々木孝太駆るR&D SPORT LEGACY B4、さらにティム・ベルグマイスター駆るART TASTE GT3Rが続く。しかし、3番手を走っていた関口のランボルギーニは5周あたりからペースがにぶりはじめ、4番手佐々木のレガシィ、5番手平中のフェラーリ、6番手ベルグマイスターが6周目あたりから超接近戦を展開し始める。これに7番手#86JLOCランボルギーニRG-3の坂本祐也も加わり複数台のバトルが展開された。

 佐々木は8周目に関口をかわし3番手へ。さらにベルグマイスターのポルシェが関口をかわし4番手に浮上する。苦しむ関口ながら平中、そして坂本は前に出さず、5番手をキープしていく。しかし、3番手だった佐々木だが、10周を過ぎたあたりから急激にペースがにぶりはじめ、13周目には次々に後続にかわされてしまうことに。佐々木はたまらずピットに戻りタイヤ交換を行ったものの、勝負権は失ってしまった。

 終盤になって一気にペースを上げてきたのは、松浦孝亮駆るARTA Garaiya。白熱した3番手争いの後方から1台ずつかわしてきた松浦は、残りわずかというところで4番手だった平中をロックオン。3番手に浮上していたベルグマイスターがやや終盤ペースを落としてきたこともあり、ファイナルラップに向けて三つ巴のバトルが展開されることになった。

 ファイナルラップのヘアピン進入、平中がベルグマイスターのアウトから襲いかかるが、2台は軽く接触! やや姿勢を乱すうちにスルスルと3番手を奪い去ったのは松浦のARTA Garaiya! 後方からの追い上げが奏功し、ついに表彰台圏内へマシンを運んだ。

 一方、軟らかめのタイヤで序盤から盤石のトップ走行、そのままぶっち切りの優勝を飾るかと思われた谷口の初音ミク グッドスマイル BMWだが、終盤になり一気にグリップダウン。なんと最終ラップのセクター3で、藤井駆るHANKOOK PORSCHEが追いつくことに。

 藤井は最終パナソニックコーナーで谷口のインを差し、そのままコントロールラインに向かっていくが、諦めない谷口はHANKOOK PORSCHEの背後につくと、そのままスリップとBMW Z4のパワーを活かし、チェッカー間際で再逆転! 谷口はマシンを降りると“セーフ”のポーズをとるほどの薄氷の勝利を飾った。2位は藤井、3位は松浦。4位に平中、5位にベルグマイスターという結果となった。