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F1ニュース

投稿日: 2011.08.04 00:00
更新日: 2018.02.16 03:58

PURE、V6への変更に不満もF1プロジェクトを続行


 クレイグ・ポロックは、FIAがF1新エンジン規則の内容や導入時期を変更したことはエンジンサプライヤーとしてF1に参入するプランに影響するが、プロジェクトは続行すると述べた。

 F1は当初2013年に4気筒ターボエンジンに変更される予定だったが、一部チームからの反対を受け、2014年から1.6リッターV6ターボエンジンを使用することが決定した。

 5月初旬、元BAR代表のポロックは、F1エンジンが1.6リッター 4気筒ターボになることを前提に、PURE社を設立し、2013年にF1活動を開始することを明らかにした。しかしその約2カ月後に状況が変わり、ポロックは当惑したという。

「4気筒の規則が変更された時、文字どおり、高いところから突き落とされたような気分だった」とポロックは語っている。
「世界モータースポーツ評議会が全会一致で決定を下したのに、それが覆されるとはどういうことだ、と思った。そんなことが起きるとは思っていなかった」

「私が理解できないのは、大勢のF1関係者が『V6は最高だ、コストを抑えられる』と言っていることだ。抑えられるわけがない。4気筒のはずが6気筒になったのだ。単純に考えて、6つのピストンが必要で、バルブも増える。費用は上がるはずだ」
「ビジネスプランは大幅に変わる。我々は、投資者などのところに行って、『申し訳ない。(以前話した)ビジネスプランは間違いだった。コストは上がってしまう』と言わなければならないのだ。我々はビジネスプランを完全に見直さなければならない。同じビジネスではあるが額が変わってくる」

 しかしポロックは、予定どおりF1参戦を目指してプロジェクトを進めていると述べた。
「我々は非常に満足して4気筒エンジンをデザインし、製造を始める準備をしようとしていた」
「だがF1はV6エンジンに変更になった。それでも我々はうまく対処していく。デザインと開発に必要なスタッフは集めてあり、スケジュールどおり進めている」

 ポロックは、2012年シーズンの間に最初のカスタマーを発表するつもりであり、カスタマーが見つからないという心配はしていないと述べた。
「2013年の初めになってもカスタマーがいなかったら、プロジェクトに大きな疑問が生じることになるだろう。だが心配はしていない。戦略が大事だ。エンジンの性能がよく、他のエンジンよりも費用効率が高いことをチームにどのように分かってもらえるかが重要だ」