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F1ニュース

投稿日: 2010.10.24 00:00
更新日: 2018.02.15 23:07

RBR全滅、波乱の韓国GPはアロンソが制す。可夢偉8位


 F1第17戦韓国GPの決勝は、フェラーリのフェルナンド・アロンソが今季5勝目を挙げ、韓国GPの初代ウイナーに輝くとともにタイトル争いでもトップに躍り出た。ポイントリーダーだったレッドブルのマーク・ウエーバーとチームメイトのセバスチャン・ベッテルは共にリタイア。マクラーレンはルイス・ハミルトンが2位、逆にジェンソン・バトンはポイント圏外の12位に終わった。BMWザウバーの小林可夢偉は8位入賞、HRTの山本左近も15位完走を果たした。

 雨の影響で赤旗一時中断のあと、午後4時5分からリスタートが切られた韓国GP決勝は、4周目のスタートから17周終了までをセーフティカーが先導。18周目からレースは再開された。
 するとレースはいきなり大きく動く。再開2周目の19周目にポイントリーダーのウエーバーが単独スピンし、ウォールに跳ね返されたウエーバーのマシンは後方からきたニコ・ロズベルグのマシンと接触し、大きなダメージを受けてリタイア、最悪のノーポイントに終わってしまう。

 クラッシュの翌周に再びセーフティカーが出動するが、この混乱に乗じて可夢偉ら数台がピットインしてタイヤを浅溝のインターミディエイトに履き替える。

 トップのベッテルを先頭に、アロンソ、ハミルトン、フェリペ・マッサ、バトン、ミハエル・シューマッハーというオーダーでレースは24周目にリスタートが切られた。再開後、バトンはシューマッハーに抜かれてポジションを落とすと、29周目にピットインしてタイヤをインターミディエイトに交換する。

 その後、ようやくレースは落ち着きを見せたかに思われたが、波乱はまだ収まらない。31周目に浅溝タイヤを履くセバスチャン・ブエミがコントロールを失ってヴァージンのティモ・グロックに接触。これでセーフティカーが再び出されると、ここでベッテル、アロンソを除く上位勢が一気にピットになだれ込み、タイヤをインターミディエイトに交換する。その翌周にベッテルとアロンソもピットインしたがが、アロンソは右フロントタイヤの交換に手間取り、ハミルトンに2番手の座を明け渡してしまう。

 レースは35周目から再度仕切り直し。すると、今度はハミルトンが再開後の1コーナーでオーバーランしてしまい、上位のオーダーは再びベッテル、アロンソ、ハミルトンの順に戻った。41周目には10番手を走っていたルノーのビタリー・ペトロフが最終コーナー付近でウォールにクラッシュし、11番手を走っていた可夢偉がポイント圏内へと浮上する。

 残りは10周となり終盤は日没も近づきはじめ、いつレースが終わってもおかしくないという状況。そんななか、レッドブルのピットに激震が走る。46周目のホームストレートで先頭を走るベッテルがスローダウンすると、あっさりとアロンソに交わされ、その後マシンからは大量の白煙があがりベッテルはストップ。なんとウエーバーに続いてベッテルまでもがリタイアでノーポイントに終わってしまった。

 これでレースはアロンソがそのまま先頭で55周を走りきり、タイトル争いの首位に立つトップチェッカー。ハミルトンが2位に入り、ランキングもベッテルを抜いて3位に浮上。マッサがレースを3位でフィニッシュし、シューマッハーもトルコ以来となる今季ベストタイの4位に入った。

 終盤、エイドリアン・スーティルに接触されながらも9番手を粘り強く走っていた可夢偉は、50周を過ぎて8番手走行のニコ・ヒュルケンベルグがタイヤ交換のためにピットインしたため、さらに順位をあげて8位でフィニッシュ。日本GPに続く入賞を果たした。山本左近も今季自己ベストの15位で完走している。