更新日: 2018.02.16 02:46
WEC復活! 12年からFIA世界耐久選手権開催
ル・マン24時間レースを統括するACO(フランス西部自動車クラブ)とFIAは3日、共同でプレスリリースを発行し、2012年から『FIAワールド・エンデュランス・チャンピオンシップ』を開催すると明らかにした。
スポーツカー耐久による世界選手権は、グループCカーレースの消滅と同時に1992年を最後に行われていなかったが、昨年からACOにより、ヨーロッパ、アメリカ、アジアのル・マンシリーズイベントに冠をかけたインターコンチネンタル・ル・マン・カップ(ILMC)がスタート。FIAによる世界選手権では無かったとはいえ、実質的な世界戦がスタートしていた。
ILMCがスタートした頃からFIAとともに協議が進められ、3日に発表されたFIAワールド・モータースポーツ・カウンシルの決定で、正式にスポーツカー世界選手権の開催が決定。その名も『FIAワールド・エンデュランス・チャンピオンシップ』となった。頭文字はWECで、往年のファンには懐かしい名称も復活することになりそうだ。
FIAによれば、チャンピオンシップは少なくとも6イベントから成立。これにはル・マン24時間も含まれるという。また、タイトルはマニュファクチャラーとドライバーにかけられるほか、GTクラスにはコンストラクターにタイトルがかけられるという。
また、FIAは3日の決定で、現在FIA・ACOルールでGT1、GT2、GT3、GT4と存在するGTカテゴリーのうち、GT1からGT3までを統合、2012年から新たな『GTワールドクラス』が設立されると明らかにした。これは2011年のGT1規定車両、2009年のGT2規定車両、2011年のGT3規定車両をすべて同じクラスとし、車両の性能を“バランス・オブ・パフォーマンス”で均衡させるというもの。
「これらの3カテゴリーのパフォーマンスを均衡化させることで、より多くのメーカーにチャンピオンシップへの門戸を開くことになる」とFIAは声明で述べている。この規定を現在戦っているマシンに当てはめると、GT1規定のニッサンGT-R、マテック・フォードGT、そしてGT2規定のフェラーリF430GTC、ポルシェ997 GT3 RSR、コルベットZ06、さらにメルセデスベンツSLS AMGやアウディR8 LMSなどのGT3マシンが同一のカテゴリーで戦うことになる。