更新日: 2018.02.17 08:26
一貴の事故を受け、LMPに追加のレインライト搭載
WEC世界耐久選手権の第2戦スパで発生した中嶋一貴のクラッシュを受け、ル・マン24時間からLMP1/LMP2のすべての車両に追加のレインライトが搭載されることになった。
WEC第2戦のフリー走行では、一貴の駆る1号車トヨタTS040ハイブリッドが、8号車アウディR18 e-トロン・クワトロに追突する形でクラッシュ。事故当時、コース上はウエットコンディションとなっており、前方の車両が巻き上げるウォータースクリーンによって視界が遮られる状況だった。
この事故を受けて、LMP1/LMP2の車両規則を共同で策定しているFIAとACOは、レインコンディションにおける車両の視認性向上を計画。FIAエンデュランス・コミッティは、5月31日のル・マン24時間テストデーに向けて、マシンのリヤ部分――ディフューザーの両サイドに、点滅するライトの装備を促した。
LMP1クラスに参戦する4マニュファクチャラーは、この要請に即座に対応。テストデーまでに対策を施してきた。ポルシェLMP1チームの代表を務めるアンドレアス・ザイドルは次のように語る。
「スパでの事故で我々は学習した。良い決断だと思うよ。すべてのマニュファクチャラーはこの動きを支持している」
一方、LMP2車両については、テストデーでは対策が施されていなかったマシンもあった。リジェやモーガンシャシーを供給しているオンローク・オートモーティブのボス、フィリップ・デュマは、マシンがル・マンに運び込まれてしまっていたため、テストデーまでに対策を施すことができなかったのだと説明している。とはいえ、LMP2におけるコストの観点からこれがうまく進むのかについて、デュマは疑問を呈している。
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています