本格的なラリースト修行の一環として、世界王者の父であるペター・ソルベルグによる英才教育を受けてきた15歳のオリバー・ソルベルグが、母国ノルウェーのラリークロス選手権に参戦。総勢18台がエントリーしたスーパーカー・クラスにおいて、デビュー戦ながら3位表彰台を獲得し、ドライバーとしての非凡な才能を証明する結果となった。
ノルウェー中央部に位置するシーエンにある、グリーンランド・モータースポーツセンターを舞台に開催された2017年ラリーXノルディックの開幕戦は、世代交代と呼ぶにふさわしいティーンエイジャーたちのバトルが繰り広げられた。
オリバーが持ち込んだのは、昨年までWorldRX世界ラリークロス選手権で父ペターがドライブしたマシンである、シトロエンDS3スーパーカー。
そのDS3に加え、最高峰のスーパーカークラスでファイナルに進出したのは、北米のGRCグローバル・ラリークロス選手権にも参戦するオルスバーグMSEチームのフォード・フィエスタ2台。GRCでは同チームのホンダ・シビック・クーペ・タイプRをドライブする19歳のオリバー・エリクソンと、チームメイトのトーマス・ブリンテソンがハンドルを握った。
そしてヘドストロム・モータースポーツからは、フォルクスワーゲン・ポロRXスーパーカーに乗る兄のアレクサンダーと、フォード・フォーカスをドライブする弟のヨアヒムのヴァール兄弟もファイナルに進出。同じくフィエスタのマッツ・オーマンもあわせた、計6台でファイナルが争われる。
スタートで飛び出したのは、600馬力越えのスーパーカーでマイレージを稼ぐ目的で参戦したエリクソン。その背後に続いたのはオリバーのDS3で、ラリークロス・デビューながら完璧なマシンコントロールを披露しエリクソンに追随。オーバーテイクの機会をうかがう走りを見せる。