WRC世界ラリー選手権で2度のワールドチャンピオンに輝いているカルロス・サインツは、シトロエンの2017年型WRカーが抱えるサスペンショントラブルの解決に協力する意思を明かした。
2016年シーズンを開発期間にあて、新型のC3 WRCでシリーズに挑んでいるシトロエン。最大のライバルであったフォルクスワーゲンが2016年限りで活動を終了したこともあり、シーズン開幕前はチャンピオン最有力と目されていた。
しかし、今季これまで行われた6戦のうちシトロエンが勝利したのは第3戦メキシコのみで、チームランキングでは最下位の4番手に甘んじている。
この不振の原因とされているのが、シトロエンが自ら開発したサスペンション。チームとしてサスペンションのセッティングに苦労していることが、タイムを上げられない要因とされている。
2003年にセバスチャン・ローブ、コリン・マクレーとともにクサラWRCをドライブし、“ドリームチーム”の一角を担ったサインツは、5月18~21日に行われた第6戦ポルトガルの現場で、シトロエンのエースドライバーであるクリス・ミークとマシンセットアップについて、さまざまな会話を交わしたという。
「数年前のインタビューを見返してもらえば分かると思うが、私は以前からFIAにより軽く、パワフルで、エアロダイナミクスも考慮したWRカーを投入するよう求めてきた」とサインツ。
「FIAが車両規則を変更して、(自身が求めてきた)WRカーが現実になると聞いた時は嬉しく思った」
「残念ながら、私自身はこういったマシンをドライブした経験はないが、シリーズとラリーにとっては重要な決断だった」
「そして私自身、2017年型マシンをドライブすることに強い興味を抱いている。シトロエンが興味をもつか話をする必要がありそうだ」
現在、サインツはシトロエンを離れ、同じPSAプジョーシトロエングループに属するプジョーに所属。ダカールラリーなどのクロスカントリーラリーを主戦場としている。
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています