プロトタイプの4WDモデルに対して、レギュレーション上で有利な状況が続くラリーレイド界の2WDモデル。その規則見直しの機運が高まっていることを受け、2016年、2017年とダカールラリーを制しているプジョー・スポールが「もし規則改正が断行されれば、撤退も辞さない」と、強硬な姿勢を見せている。
2017年7月に開催が予定されている次回の世界モータースポーツ評議会(WMSC)定期会合において、プジョーなどがエントリーするバギー・スタイルのクラスに対し、車両重量とリストリクターの見直し等により、4WDモデルとの性能均衡を図ろうという議題が取り上げられる見込みとなっている。
これはダカール・ラリーを統括するASOアモリー・スポーツ・オーガニゼーションと、FIAのワールドカップ・クロスカントリー・ラリーのワーキンググループの発議によるもので、この動議が実現すれば、2018年1月のダカールラリーで3連覇を狙うプジョー3008DKR擁するプジョー・スポールにとって、大きな痛手となる。
プジョーのワークスチーム代表を務めるブルーノ・ファミンは、もしこの方針が実行されれば「我々はラリーレイドの世界から去ることになるだろう」と示唆した。
「クロスカントリー・コミッションが提案した今回の規則改革コンセプトが、次回のWMSCで可決し採択されるようなことがあれば、我々は活動を続けることさえ考え直さなければならない」とファミン。
「我々は勝利する可能性が存在する場合に限り、ダカールのスタートランプに登ることになるだろう」