WRC世界ラリー選手権は10月28日、第12戦ラリーGBのSS8〜16が行われ、前日首位のエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)がリードを53.1秒まで拡大した。トヨタ勢はヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が表彰台目前の総合4番手につけている。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合2番手
「トリッキーな1日だったから、昨日に比べていくらかペースを失ってしまった。なぜそうなったのか把握しておく必要があるが、ナイトステージの後、このポジションにいられてうれしいよ]
「今日直面したのと同じくらいチャレンジングなコンディションでドライビングするなら、リスクをゼロにする手立てはない。簡単に1分以上失うこともある。ときどき、本当に視界が悪かったけど、ただ突き進むことにした」
「総合2番手から5番手までは接戦だったから、トライしなければならなかった。目の前にあるコーナーがほぼ何も見えなかった最後の1キロ地点までは上手くいったよ。そして、僕らは霧のなかで土手に衝突し、左のフロントタイヤを破損して、ブレーキを失った。正直、今日は完走するのは難しいと思ったよ」
「ブレーキなしでのドライビングは不可能だと思ったけど、なんとか3つのブレーキで走行を続けた。どういう訳か、走り続けることができて、あまりタイムをロスしなかったんだ」
「多くのライバルたちとのギャップはほんの少しで、完走まで40キロ残っているから、表彰台に残りたかったら、プッシュし続けなければならない」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合2番手
「長く、トリッキーな1日だったよ。でも、典型的なラリーGBの1日でもあった。1つだけ、本当に霧深いステージがあって、僕らはそこで多くの時間を失った」
「確かに、期待外れだったけど、起きてしまったことだし、それが事実だよ。エルフィンの後続走者たちとのギャップはあまり大きくはないから、明日もやるだけだ」
「今日よりいいペースを見せて、戦いたい。確実におもしろい1日になるだろう」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合首位
「僕らにとって、本当にいい1日となったし、本当に楽しめたよ。いつもここのSSは楽しんできたけど、あのナイトステージをやり遂げられたことはうれしいね」
「相当タフだった。SS15は霧で目の前の道路さえも見えなかったから、本当にチャレンジングだったよ。だけど、僕らはやり遂げたし、リードを広げることもできた」
「僕らにとって明日に向けたいいクッションとなったね。明日は走行距離はそう長くはないけど、簡単ではない。エスケープゾーンが少なく、激しいブレーキングエリアがある非常にトリッキーなSSがいくつかある」
「SS19は、超テクニカルステージで2013年から使用されていなかった。明日はたくさんのことがあるから、集中し続ける必要がある」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合3番手
「ドライビングの面ではより一貫性のある走りができたし良いタイムも出せたから、全体的には金曜日よりも良い1日だった。終わり方は残念だったけどね」
「これまでで最悪の霧が出て、あれ以上速く走ることはできなかった。プッシュしようと試みたけど、あのコンディションでは不可能だった。夕方のコンディションが悪いことは予想していたけど、いままで経験したことがないような悪さだった」
「最終ステージでは全力を尽くしたけど、天候のコンディションのせいで僕たちの努力は不完全燃焼だったね」
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合5番手
「全体的にいい1日だった。特に日中のステージはポジティブだった。今日の出走順は僕たちに有利だったから、それを最大限に生かして良いタイムを出したかったんだ。首位からそう離れてはいないタイムを達成することができたよ」
「マシンのセットアップは素晴らしかった。夕方のステージは霧のせいで厳しいものになることがわかっていたけど、僕たちには失うものはないから、できる限りの速さで走行した」
「最後から2つめのステージでは、ライトポッドを高くし過ぎて何も見えなかった。直そうとしたけど最終ステージでは霧が晴れて、今度は低過ぎてしまった。視界は最悪だったよ。それでも今日の走行では良いことがたくさんあった」
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合8番手
「今日はポジティブなことともあれば、トラブルがあった。ポジティブな面は、今日はマシンの感触が良くてより自信を持てたことだ。でもいくつかトラブルがあって、遅れをとってしまった」
「2つ目のステージの始めでパンクがあったし、そのあとは1日で一番長いダビの2回目の走行で油圧のトラブルに見舞われた。ステージ全体にわたってギヤボックスとディファレンシャルがない状態で、正直まったく手に負えなかったよ」
「夕方のステージを心待ちにしていた。自分たちの力をより引き出せると感じていたんだ。全員にとって同じコンディションだったけど、僕はセブ(・マーシャル/コドライバー)のペースノートを絶対的に信頼することができたから、よりプッシュして行くことができた」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合10番手
「話せることはなにもない。今日は難しい1日だったし、タイムをだいぶ失ったお粗末なステージで終わってしまった。マシンのパフォーマンスはほとんどにおいて良かったけど、僕たちは進歩することができなかったんだ」
「午前中はトラクションとグリップで苦労していたし、サスペンションは僕の好みからすると柔らか過ぎた。このラリーは特別でユニークだけど、いまのところ僕は完全に夢中になれていない。最終日は状況が好転するよう心から願っている」