2017年のWRC世界ラリー選手権にシトロエンC3 WRCを投入したシトロエン・レーシング。チームはランキング最下位と苦戦を強いられたが、チーム代表のイブ・マトンは「シトロエン・レーシングとしての最低限の目標は達成した」とコメント。また、2018年のローブ起用についても語った。
2016年のWRCワークス参戦を取りやめ、新型車両開発に時間を割いたシトロエン。その開発期間の長さやテスト走行の結果などから、2017年シーズン開幕前はチャンピオン候補筆頭とみられていた。
しかし、シトロエン勢は第3戦メキシコでエースのクリス・ミークが優勝したものの、シーズン中盤まではトヨタやヒュンダイといったライバルと比べて速さが足りず苦戦。また、マシントラブルなどで上位入賞を逃すことも多かった。
最終的にシトロエンの優勝は第3戦メキシコ、第11戦スペインの2回にとどまり、チームランキングは4位。ドライバーズランキングではミークが1戦の欠場も含め、13戦中7戦でノーポイントに終わり、7位に終わった。
チームを指揮するマトンは「2017年、(新たな車両規則が導入された)WRCがもたらしたハイレベルな戦いに満足している」と語る。
「新型WRカーのおかげで観客動員数は増加したし、シーズンの最初から最後まで見ごたえのあるラリーが続いた」
「1シーズンの間に4メーカー、7人のドライバーが勝利するなんて、久しく起きていなかったことだ。WRCは、マニュファクチャラーに製品をPRする場として最高のプラットフォームを用意してくれたと思う」
「そのおかげで戦いのレベルも数段階、跳ね上がったような印象を受ける。シトロエン・レーシングとしてはメキシコとスペインで2勝を挙げたことに満足しているよ」
「(シーズン2勝という結果は)シトロエンのシニア・マネジメントが開幕時に掲げていた目標なんだ。確かにシーズン中盤まで厳しい戦いが続いたが、夏の間に改良を続けたことが、終盤にリザルトとして表れはじめた」